暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica14最後の大隊〜Letzte Bataillon〜
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「な〜んか他人行儀よね。お母さん、何かした?」って答えることなく、そう聞き返してきた。

「別に、なんでも・・・」

「・・・。ルシルく〜ん。娘が今さら反抗期に入ったみたいなの〜」

ルシルにしなだれ掛かりながら、甘ったるい声でそんなことを言い出す母様に、わたしは「もう! いい歳したオバサンが何やってんの!」って怒りながら引き剥がしに掛かった。

「オバ・・・!? オバサン!? 今、この娘は私をオバサンと言った!?」

「ええ、言った、言いましたとも! 母様は、父様とラブラブしてればいいの! ルシルとはわたしがラブラブするので!」

母様から取り戻したルシルの頭を、今度はわたしの胸に抱き寄せると「あらあら♪」って母様は微笑ましそうに笑った。わたしの知る母様の笑顔なのに、やっぱり独立の件で完全には信じられない・・・。

「母様・・・」

「ん? な〜に、イリス?」

どうして独立なんかしたの?っていう、これまでに何度もした質問をまた口にしようとした自分を制する。

――これがひいてはミッドチルダの未来の為なのよ。今はそれだけを解ってほしいの――

返ってくるのは、ミッドの為、っていう言葉だけ。深く問い質してもそれ以外の答えは返ってこない。だからもう聞かないようにしようって諦めたんだから。だから「なんでもない」って言い放ちながら踵を返す。

「イリス・・・!」

「いろいろ疲れたから、シャワーを浴びて休憩に入るから。もちろんルシルやアイリも一緒。行くよ、2人とも」

「あ、ああ・・・」「うん」

ルシルとアイリが律儀に母様に「失礼します」って一礼して、そして母様も「これからも娘をお願いね」って、ルシル達に頭を下げてるのが判った。解ってほしい、じゃなくて、ちゃんと理由を教えてくれたら、わたしだってこんな態度を取らないでいいのに・・・。

「シャル、気持ちは判るけど・・・」

アイリが僅かに非難の色を付けてそう漏らした。でも「どこの家庭でも普通にある、母子の関係だよ」ってわたしも反論。反抗期の子供は、もっと酷い態度や言葉を両親にぶつける。ちょっと冷たい態度を取った程度、どうってことないよ。
それからシャワールームで汗を流して、私服から騎士団服へと着替えたわたしとアイリは、同じようにシャワーを浴びて私服から神父服へと着替えたルシルと合流して、食堂へと向かった。そこでは皿を何枚と空けたクラリスと、「どんだけ入るの、いつもながら?」って呆れてるセレスが居た。

「あ、イリス、ルシル、アイリ。お疲れ〜」

「先に頂いてるよ」

セレスがわたし達に手を振ると、クラリスもショートケーキの乗ったお皿を掲げて見せた。わたしとルシルとアイリも、それぞれチーズ、チョコ、ストロベリーのケーキを注文して、クラ
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