第二十六幕:虹をつないで
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ナログというハイブリットのようなアルバムになりそうだ。或いは、デジタルとアナログを別々に分けるという方法も考えられるけど、七夏ちゃんへのアルバムの制作も考えると、凪咲さんへのアルバムはハイブリットの方が良さそうかな。今日はあまり時間が無かったから、明日、改めてこの辺りの事を相談しに写真屋さんへ出かけようと思う。
アルバム制作作業を行っていると、いつもよりも早く瞼が重たくなってきている事に気付く。
<<凪咲「あまり、ご無理はなさらないでくださいね」>>
凪咲さんの言葉を思い出す。凪咲さんも、七夏ちゃんも、人の心を繊細に捉える事が出来ている。俺が疲れていると、心配をかけてしまうことになるな。それに、疲れた状態の作業は返って効率も悪くなるので、今日は早めにお休みする事にしようと思った。
敷かれているお布団に潜り込む。俺がお風呂か夕食を頂いている時に、お布団を準備してくれる七夏ちゃん・・・凪咲さんかも知れないけど。いずれにしても二人に感謝しつつ、重くなった瞼に従った。
時崎「おやすみ。七夏ちゃん、凪咲さん、直弥さん」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
小鳥の声が耳に届く。昨日は早めに休んだ為、その分早く目が覚めた。この後、蝉の合唱が始まる事になる。カーテンを開けて窓の外を見ると、まだ薄暗い。二度寝しても問題ない時間だが、このまま起きる事にした。以前に日の出を撮影した事を思い出す。突然後ろに居た天美さんに驚かされた事があったな。
洗面所で顔を洗う。まだ誰も起きていないみたいなので、あまり大きな音を立てないように気を使う。
??「おはようございます」
時崎「え!? あ、おはようございます! 凪咲さん!」
凪咲「昨夜はよく眠れたかしら?」
時崎「はい。早めにお休みしましたので。ありがとうございます!」
凪咲「いえいえ。本日もよろしくお願いいたします」
時崎「はい! こちらこそ!」
凪咲さんとの会話は、時々「リセット」されているような気がする。まあ、民宿風水の女将さんというお仕事柄なのだと理解はできている。親しき仲にも・・・という言葉があるように、凪咲さんはどこかで線を引いているようだ。
部屋に戻って、昨日の続き、アルバム制作を再開する。七夏ちゃんへの「とびだすアルバム」はどうしようかと思う。昨日見た「C11蒸気機関車」が飛び出してくるというのはどうだろうか? 迫力はあるのだが、女の子に渡すアルバムに黒い蒸気機関車はどうなのだろうか・・・いや、七夏ちゃんならきっと喜んではくれるだろうけど、もっと可愛いイメージで作れないだろうか? 虹が飛び出してくるというのは、止めておこうと思う。そもそも「とびだす」という事に拘らなくても良いのかも知れないな。以前にトリミングしていた七夏ちゃんの写真、その瞳を見ながらメモしておいた「
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