第四十四話 二人でお外に出てその二十一
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「阿波野君が教会長さんね」
「似合いません?」
「どんな会長さんいなるやら」
何か想像が出来ませんでした。
「奥さん次第にしても」
「奥さんいい人であって欲しいですね」
「そうね」
「先輩もいい人貰って」
「そうなのよね」
何かまたしても私を見てにこにここしながら言うのがやけに気になって仕方がないですが。
「お婿さんいなかったら」
「教会がどうなるか」
「そのことも切実な問題なのよね」
お家のです。
「いい人来て欲しいわ」
「いい人ですか」
「おみちのことをよく知っていてくれて人として確かで」
「そうですか、わかりました」
「何がわかったの?」
「いえ、こっちのお話ですけれどね」
「阿波野君って何かあったらそう言うけれど」
何でかいつもこういうのが不思議です、お弁当を食べながら首を傾げさせてしまいました。
「訳がわからない子ね」
「僕は訳がわかってますよ」
「阿波野君だけわかっても意味ないでしょ」
「それもそうですね」
「そうよ、変なことばかり言うけれどそれはなおさないと」
「まあ先輩が何時かわかってくれたら」
「何時かって?」
私はまたしても聞き返しました。
「また変なこと言うけれど」
「出来れば近いうちに」
「私が何をわかるのよ」
「色々と」
「ううん、色々っていうけれど」
余計に訳がわからなくなりました。
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