146部分:ヴァルハラの玉座その二十七
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ヴァルハラの玉座その二十七
ジークフリートはシュバルツバルトに帰った。そしてまずは戦力の回復及び今後に備えての情報収集に務めた。これは今までと何ら変わることがなかった。
「オフターディンゲン公爵ですが」
その中でタンホイザーに関する情報も聞いていた。
「何かあったのか?」
「ラインゴールドにおいてパルジファル=モンサルヴァートと接触したそうです」
「そうか、やはりな」
ジークフリートはそれを聞いて頷いた。
「そしてその後チューリンゲンへ戻られました。今は戦力の拡充に務めておられるそうです」
「うむ」
「そして我等も」
「整ったのだな」
「はい」
基地の司令室にいた部下達が一斉に応えた。
「何時でも。いけます」
「そうか。では全軍に命じる」
彼はすぐに指示を下した。
「進軍だ」
「目標は」
「それを私に言わせるのか?」
「是非」
彼等もジークフリートも不敵に笑っていた。それを聞かなくては話ははじまらなかった。誰もが、そうジークフリート自身ですらジークフリートの次の言葉を待ち望んでいたのであった。
「では言おう」
ジークフリートは言った。
「ヴァルハラだ」
「了解しました」
彼の言葉に従いワルキューレは進撃を開始した。それまでに築き上げた勢力圏を基盤としてヴァルハラを目指して進撃する。その途中でラインゴールドに差し掛かった。
「首領」
ラインゴールドの星系に入り暫くしたところで部下から報告があがった。
「どうした?」
「チューリンゲン方面から艦隊が来ます」
「そうか」
「どうされますか?」
「決まっている」
彼はそう返して目を細めさせた。
「その艦隊を待て」
「はい」
「そして会おう。いいな」
「わかりました」
こうして彼の艦隊はラインゴールドの中でその艦隊を待った。暫くしてそこにワルキューレとは別の艦隊がやって来たのであった。
互いの艦隊が視認可能な距離にまで迫った。ジークフリートはここで部下に言った。
「モニターを入れよ」
「ハッ」
部下達がそれに応じる。そしてモニターのスイッチが入れられた。ジークフリート自らそれに出た。
「来たな」
「ヴァンフリート殿か」
そrはチューリンゲンの軍勢であった。率いるのはタンホイザー、旗艦であるローマに乗り込んでいた。
「ああ。これからヴァルハラに行くところだ」
「そうか、私もだ」
タンホイザーもジークフリートも互いに笑っていた。そして言葉を交あわしたのであった。
「では共に行くか」
「うむ」
そして頷き合った。
「来ると思っていた」
「また会うと思っていた」
また互いに言い合った。
二つの軍勢が合流した。そのままヴァルハラへ向かう。今また二人の運命の戦士がヴァルハラへ
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