第36話 捕虜交換への道
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は見えないのは、再生産すべき兵器の損耗が少ないのはメーカーからリベートを受け取っている為に、被害の少なさは喜びより取り分が減ると言う考えの方が大きいからであった。
国防委員長が職務だから仕方なしに坦々と成果を報告していく、細評自体は既にレポートで各委員に渡されている為に、形式的なだけではあるが、コストパフォーマンスの良さが他の委員長達の頷きが見られた。
「イゼルローン要塞攻略戦にしては、戦死者が少ないわりに、敵の損害が1万隻以上か、喜ばしいことではないかな」
「しかし、要塞攻略自体は失敗しているからな」
「しかし、近年に無い大戦果と言える」
「結論からして、今回に作戦により市民の現政権支持率がUPしたのですからね」
「この時期に10ポイントの支持率上昇は来年度の選挙にも大きな励みになるでしょうな」
その言葉に多くの委員長が頷く中、サンフォード副議長が発言してきた。
「所で、その支持率を更にUPする妙案があるのだが」
アンダーソン最高評議会議長が内心では嫌ながら、質問を行う」
「副議長、それはどの様な事かね?」
「此処にあります、作戦書をご覧ください」
事務員が配る書類には【第6次イゼルローン攻略作戦】とあった。
全議員がそれに目を通す。
「副議長、僅か2ヶ月程度で再度イゼルローンを攻めるのはいくら何でも無理ではないかね?」
レベロの質問にサンフォードが答える。
「今が、チャンスなのです」
「抽象的すぎて何のことか判らないが」
「この作戦案に有るように、イゼルローン要塞は現在修理中だ、その為にトールハンマーが使用不能なのです。その為にこそ攻撃を行うべきです」
「この作戦案を見たが、あまりに投機的で希望的観測に偏りすぎているのではないか?」
「統合作戦本部幕僚がこの作戦案を持ってきたのだから完璧だろう」
「ほう、作戦の是非は統合作戦本部と宇宙艦隊司令本部から提案されるのが普通だが、何故副議長に直接もってきたのですかな?」
「その幕僚が完璧な作戦だが、統合作戦本部に採用されないからだと言ってきたのでな」
サンフォードは、しどろもどろに成る。それに対してレベロが畳みかける。
「質問なのだが、トールハンマーの情報は何処から来たのかね?」
「統合作戦本部幕僚からの情報だが」
レベロの誘導尋問にサンフォードが答えると、レベロの反論が始まった。
「副議長、貴方の言っている様な幕僚は統合作戦本部には居ません。その作戦案は後方勤務本部事務職の一中尉が仕事もせずに勝手に作り上げた私案でしかないのですよ、更にトールハンマーが修理中などと言う情報も同盟軍は掴んでいませんぞ」
フォークのことがばれた以上サンフォードは彼を切り捨てることにした。
「何ですと、私は彼が統合作戦本部幕僚であるか
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