猫娘と職場体験編
NO.039 合同職場体験・三日目 保須市混乱
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「嫌な予感がする! 急がないと!」
瞬時に強化をして出久は走った。
その頃、飯田は兄、インゲニウムを倒した宿敵、ステインと遭遇していた。
ステインは一人のヒーローを殺すために路地裏で捕らえて殺そうとしたが、そこに異変を察した飯田が突撃を掛けていたのだ。
「なんだ……? スーツを着た子供か?」
ステインは怪訝な表情を浮かべながら、
「ここから去れ……ガキの立ち入っていい領域ではないぞ……?」
「血のように紅い巻物と全身に携帯した刃物……貴様がヒーロー殺し、ステインなんだな!? そうだな!?」
飯田はステインを発見できたことを僥倖に思う。
ここで兄の仇を討つ。
そのためにこの保須市までわざわざやってきたのだ。
その思いとともに思いっきりステインを睨む。
「その目……どうやら仇討ちのようだな……ハァ……ここから先の言葉には気を付けろよ? 時と場合によってはお前でも容赦はしない」
それは暗に飯田など標的ですらないと言っている事。
その事に飯田は憤慨しながらも宣言する。
「標的ですら……無いって事か。ならば聞け、犯罪者! 僕は。お前にやられた立派なヒーロー、最高の人だった兄さん……その弟だ! 僕の名を生涯一片たりとも忘れるな!!―――インゲニウム……貴様を倒すヒーローの名だ!!」
「そうか。……ハァ……それじゃ死ね……」
そして飯田とステインの戦闘が開始されてしまった。
それをずっと見ていたとある猫はすぐに救援を呼ぶためにその場を離れていった。
出久はただひたすらに走っていた。
どうすればいいかなんて分からない。
だが、今自分が出来ることを考えないといけない。
今、この保須市には飯田がいる。
きっと、今もどこかで戦っているはずだ。
逃げる人々の道を逆走していきながらも騒ぎの中心へと到着した出久はそこでとても最悪な光景を目にする。
それは……何人ものヒーローと何体もの脳無が戦闘をしているところを……。
「(脳無がこんなにたくさん!?)」
さらには飯田とともにいるはずであるノーマルヒーロー・マニュアルが飯田の名を呼んで探していたのだ。
飯田が一緒にいない。
それで出久の脳内では警報が鳴り響いていた。
「(保須市……飯田君……脳無らしき奴ら……ヒーロー、殺し……!!)」
その連想するワードを並べていって出久はこう判断した。
恐らくだがヴィラン連合とステインが手を組んでいる。
そして飯田はステインを見つけてしまって現在戦闘中だという事……。
そう判断を終えて、出久は路地裏に入っていく。
そして、
「にゃぁああああああああーーーーー!!!!」
その場で大きく叫んだ。
しかし、今回のは特別な叫びで
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