第3章 リーザス陥落
第109話 魔人アイゼルの願い
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体外へと流れ出るのを薄ら笑うと。ザナックは続けた。
「終わると思ってんの? オレ、精力剤持っててよぉ。ほれ これメッチャ強力なヤツ。飲めば後10回以上はいけるかもだぜ? ……それに、最後はきっちり殺すつもりだから。お楽しみが終わる時は人生終わるって事だぜ」
「っ……っっ……」
「備えあれば憂いなし。ってなぁ。お前らの首もっていきゃあ 出世できるかもしれねぇ。うひひひ、貧乏くじばっかりだったが、人生バラ色になりそうだ!」
「い、いや……い、いたい……。さ、さふぁい、あ………」
「や、やめ、やめろ……やめろ……!?」
甚振られ続ける仲間を見ている事しかできない。折れた足は、貫かれた足ではどうしようもなかった。回復を図ろうにも、先ほどの一戦から魔力も殆ど回復していない為、出来なかった。
仲間がゆっくりと壊されて行き、最後には本当に命を奪われる。その瞬間をただ見ているだけしかできないのだろうか。
「……ぅ、ぅぅ」
確かに人間を沢山殺した。報い――と言われればそうなのかもしれない。それでも、ここまでの下衆な男に殺されるのには抵抗があった。
まだ、あの解放軍の連中の方が数段マシだと。
「ぎゃははははは!! さぁさぁ、人生最後のセックスだ。お前ら派手にイケよ!?」
狂瀾の笑みを浮かべ、笑い続けるザナック。
だが、その笑みは長くは続かない。
「―――これはリーザスの癌だ。別に処理しても良いよな? メナド」
「うん。……ボクが」
「いや、俺が殺る。確かに上司であるメナドがするのが筋……とは思うが、こんなヤツで手を汚す必要などない。まぁオレのエゴだと思ってくれ。オレが斬る」
後ろから、声が聞こえてきたから。
「あん? いったい――だ、……れ………?」
振り返ろうとした次の瞬間には、その首は胴体と別れを告げていたから。首が宙に浮き……自分の身体を見るザナック。あるべきところに頭がない。噴き出している血が見えるだけだ。意識がなくなる最後まで、何が起きているのか全く分からなかったのだった。
その後、ユーリとメナドはサファイアを介抱。ガーネットとトパーズの方も介抱をした。
その最中にメナドは口を開く。
「本当はレイラさんを待ってから、ここに来る予定だったんだけど、城の中程じゃなくても外も大変だからさ。まだモンスター達が暴れて。赤軍の何人かを残して、ボクが先に来たんだ。……良かった。ユーリが此処にいてくれてて。東の塔に何人か洗脳されてた兵達もいるって聞いてたし、心配してたら案の定、皆倒れてたし。……それに、こんな時だけど ザナックの本性も知れてある意味良かったよ」
「……メナドのせいじゃないか
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