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妖怪退治忍 珊瑚
妖魔襲撃
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から声をかけられ、思わず動揺してしまう。なにせついさっきまで本人をオカズに自慰に耽っていたばかりなのだ。

「めずらしいね、おまえが授業でもないのに体育館に顔を出すなんて」
「え、あ、うん、その――」

 運動神経抜群の珊瑚は各運動部から声をかけられ、よく助っ人に駆り出されていた。今日はバスケ部の活動に貢献しているらしい。
 珊瑚は準備体操がてらに長い両手両脚を使って軽くドリブルチェンジしている。他の女子より頭ひとつは高い長身を動かすたびに、ツンと上を向いた乳球がブルンッと揺れた。
 濃紺のブルマから伸びる健康的かつ艶めかしい太腿にはうっすらと汗が浮かび、一〇代後半の少女が持つ溌剌とした魅力に満ちている。
たった今射精したばかりだというのに、その姿を見てまたも股間が反応してしまった。

「姉上、おれ先に帰る!」
「え?」

 返事も待たずに脱兎のいきおいでその場を立ち去る琥珀。

「もう、変なの」

 去っていく弟の姿を見送り、なにげなく身体をよじる珊瑚。若く張りのある尻谷にキュッとブルマが食い込み、ボリューム満点の尻肉が紺の布地に搾り出されてはみ出す。

「ん……、もうっ、この服小さいな」

 UよりはVに近いレッグホールに指をもぐらせ、ヒップラインを整える。その柔らかそうに盛り上がるブルマの股間を周囲の男子たちがチラチラと盗み見るが、珊瑚は気にも留めない。
 そのとき、身体の奥がズウンッと疼いた。

「ンンッ!?」

 とっさに腕を組んで双乳をかき抱く。さらに盛り上がった体操服にブラジャーの陰影が浮かび上がり、周囲の男子たちが息をのむ。

(これは……、毒気?)

 腰の奥が甘く疼き出す。思わず太腿をすり合わせ、ブルマをギュギュッと絞ってしまう。濃紺の布地がふたたび尻たぶに食い込んでくる。

(媚毒の類か、早くみんなを避難させないと)

 だがどうやって伝えよう。騒ぐ生徒たちを見まわして思案をし始めたとき。

 ガシャァァァンッ! 

 ガラスの割れる音が響く。見ればバルコニーのガラス窓が砕かれ、そこから赤黒い物体が飛び込んでくる。

「きゃぁぁぁっ!」
「な、なんだアレはっ!?」
 
 騒然とする生徒たちの間近、バスケットコースの真ん中に赤黒い塊がベチャリと落ちる。
 牛のような大きさで人間のような姿をしたそれからは丸太のように太い蛸足が多数生えていた。
 にゅるり、と蛸足が蠢くと、中からは筋骨隆々としたスキンヘッドの大男が現れた。下半身すべてが吸盤つきの触手で、赤黒い皮膚には体毛がいっさい生えていない。まさに蛸のような妖怪だ。
 むわり、とその蛸の全身から鼻をつく甘いような生臭いような毒気が放たれるとともに、触手がひとりの女生徒に伸びる。

「くっ! どう
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