第6話 新たな目標と企みのある闇
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完全ならその上があるというのだろう。なら、試す価値がある…。それに、
「…あの金髪の戦士…」
「…金髪の戦士がどうかしたのか?レッド」
考え事しているとつい口が滑った…まだ完全に思い出したわけじゃないのに喋ってもいいのか…。
なにせ、思い出したのは前世の記憶の時だ。しかも、電気で通っていたテレビで見た時の。
あれを話して良いのやら…むしろ前世のこと教えてないのに今これを教えてもなぁ…。…前世にまだ未練が残っているのか、少し手が震えてしまった。まだやり残してるモンいっぱいあったし…
「…あの状態になる時に、金色の戦士が頭に思い浮かんたんだ。なんなのか知らないけど…なにか関係あるかもしれない」
これぐらいでいいだろう。嘘はついてないしぃ…?
「…もう一度”アレ”になれるか?レッド」
そうギルダーツに問われて、思考を巡る。果たして、なれるか?アレ…感覚は一応覚えてはいるが、まだなにか足りないっていうのか…
「…とりあえず修行すればなれるんじゃねえかなぁ…」
こういう時に修行っていいよな、目標があるともっといい。そしたらやる気も増すし!何よりもソレを成し遂げたときは嬉しさが半端ない(語彙力)
「ハッ、修行ねぇ…いいんじゃねえの?もしかしたら完璧に使えるの、すぐになりそうだな」
「全く…レッドはレッドじゃのぅ…」
ギルダーツとマスターは呆れた笑みを浮かべるが、一言も出来ないと言っていない限り、大丈夫だろう。
まぁ、無理と断定されてもやるけど
それにしても、マスターが金色の戦士のことを聞く時にピクッと眉が動いたのが見えたぞ。もしかしたら知っている…かもしれないが、多分教えてくれるし、教えてくれなかったらそれなりの理由があるのだろう。
別に急ぎじゃないし、焦る必要ないからすぐに聞かない(諦めるとは言っていない)
…ってちょっとまって
「結局オレって、試験落ちたってことでいいのか…?」
震え声で聞いてしまう。そうだ、オレってば結局ギルダーツに負けたのだ。それが今こうしているってことは試験で落ちたってことのほうが大きいだろ。…別に変身のことを考えて試験のこと忘れた訳じゃない。じゃないから
「―――――目覚めた後、お前なんて言われたのかをもう忘れたのか?」
ギルダーツからさっきの呆れる笑みじゃなく、困ったように呆れている。おい、寝起きがあまり良くないオレにそれ無理あるだろ。忘れてはいない―――――あれ?
「…合格、したのか?」
声がさっきよりも震えた状態でマスターとギルダーツに問いかける。そして、
そして、二人は微笑みを浮かべて―――――
「「S級魔道士昇格試験、おめでとう」」
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