悲しき姉妹の最後の結末
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同じ長い黒髪の女性を見て納得したような表情を見せるカグラ。すると、ラキがあることを問いかける。
「じゃあなんでアルバレスに?」
リュシーの実力はイシュガルでもトップクラス。さらに敵は悪魔の心臓。それに反感を抱いていた彼女と同じBIG3のカミューニと手を組めば、十分に仇を討つこともでき、もっと早くにソフィアと再会できたかもしれない。
「あの時の私は冷静じゃなかった。まずカミューニを焚き付けてハデスの実力を見ようとした。でも、彼の力が想像以上に高くて・・・」
天界が持っていた滅竜魔法の魔水晶。それの存在をカミューニに知らせて彼にそれを与え、ハデスとどの程度渡り合えるのか確認することにしたソフィア。
強者との戦いを好む天海ならカミューニの実力をすぐに見破り、いつか戦えるかもしれないと魔水晶を貸すのを彼女はわかっていた。
カミューニがその力を手にいれれば自分と同等の強さになると考えていた彼女は実験台として彼を送り込んだ。しかし、結果は惨敗・・・仇を討つには無理があると悟った彼女はアルバレスへと渡った。
「私がアルバレスに渡った時には、すでに両国は敵対していたわ。だから、このイシュガル全てを・・・」
妖精の尻尾の荒くれ者ばかりを気にして闇ギルドのバラム同盟の対処を何も行わなかった評議院。呑気に隠居して手を貸そうともしないイシュガルの四天王。家族を失った自分とは真逆に楽しく日々を過ごしている魔導士ギルド。その全てを壊してやろうとした彼女はアルバレスに渡り、皇帝の盾になった。
「でも・・・生きててくれたのね・・・」
夢にまで見た最愛の妹との再会に歓喜すると同時に、彼女はひどい嫌悪感に襲われる。
ウォーロッドやハイベリオンに言われた言葉・・・それが真実だったこと・・・さらには罪のない彼らの命を奪い去ってしまった自分を彼女は責めた・・・
「私にできることは・・・この戦争を止めることなのかもしれないわね・・・」
自らの過ちを正すことはできない。それでも、死んでいった者たちを救うには、それしかないと彼女は考えた。
「どうするんだ?リュシー」
「私は妖精の尻尾に行くわ。そして陛下に和解を求める」
それを聞いてカグラたちは笑顔を見せた。彼女たちは早速ギルド向かおうとしたその時・・・
「やっぱりこうなる運命なんだね、リュシー」
頭上から一人の男の声が響き渡る。
「ティオス!!」
声ですぐにリュシーは誰だかわかった。四人が声の方を見上げると、そこには岩山にあぐらを掻いて頬杖を付いている青年の姿。
「レオン!?」
「え!?髪が・・・」
「生き返った!?」
その顔を見てカグラた
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