ペルソナ3
2033話
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! 場所はムーンライトブリッジ!」
巌戸台分寮の1階に、山岸の声が響く。
その横ではチドリも同じように頷いていた。
2体の探査型のペルソナを持つという点で、S.E.E.Sは明らかにタカヤ達を上回っていた。
そして、上回っているのはそれだけではない。
「分かった、全員準備を整えたら寮の外に。すぐに移動するぞ」
そう、徒歩で移動しなければならないタカヤ達と違い、俺達には……いや、俺には転移魔法という存在があった。
「ここが、ムーンライトブリッジ」
天田の呟く声が聞こえてくるが、別にここに来るのは初めてって訳でもないだろうに。
「向こうも、こっちを待ちくたびれているみたいね」
ゆかりの視線の先には、イレギュラーシャドウの姿がある。
今まで戦ってきたような場所とは違い、開けている場所だ。
そうである以上、イレギュラーシャドウがこっちを待ち受けているのが十分に理解出来る。
大小の丸い輪が二つ空中に浮かび、その下に鉄骨で作ったかのような十字架があり、そこから操り人形のように糸のような物があって、本体と思われるシャドウに繋がっている。
まさに、操り人形と呼ぶに相応しい姿。
ちなみに、空中に浮かんでいるイレギュラーシャドウの下、地上には、何故か石像が存在している。……見るからに、あれもシャドウなんだろうな。
ちなみに周囲の気配を探ってみたが、やはりという、当然というか、タカヤ達の気配は存在していない。
まだこのイレギュラーシャドウに気が付いていないのか、それとも気が付いて現在こちらに向かっているのか。
その辺りの事情は俺にもよく分からないが、ともあれ余計なちょっかいを出されるよりも前にイレギュラーシャドウを倒すのを優先したいところだ。
もっとも、視線の先にいるイレギュラーシャドウを前にして、違和感がない訳ではない。
最後のイレギュラーシャドウにして、倒せば影時間が終わるイレギュラーシャドウ。
そのように思っていたというのに、こうして見たところ……そこまで強そうには思えない。
勿論これまで戦ってきたイレギュラーシャドウに比べれば強そうだとは思うのだが、言ってしまえばそれだけだ。
とてもではないが、倒せば影時間が終わるような存在である、とは思えない。
本当にこれがラスボス的な存在なのか?
それとも、やっぱりあのイレギュラーシャドウ以外にもラスボス的な存在がいるのか。
「タカヤや幾月はいないけど、どうする? まさかこのまま待つ……なんて事はないよな?」
一応、念の為に美鶴にそう尋ねてみるが、返ってきたのは当然といったような笑みだ。
「このまま攻撃に入るとしよう。上手くいけば、理事長……いや、幾月達が来るよりも前に勝負をつける
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