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いたくないっ!
第九章 伝説のはじまり
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、エフェクトかけてんのかな。」

 「エンディングもその女なんだろ。あの歌も、かなりいいよな」

 「全体的に古臭い。センスない。つまらん。みる価値なし」

 「センス分からんお前に贈る言葉がある。『市っ 根っ』」

 「むしろ、技術的には素人なのを、それをセンスだけであそこまでに高めてんだよ。」

 「そうそう。時代逆行もいいとこな内容を、それを最先端センスでやってんだよな。だから、ありそうでない作品になってる。」

 「女の子の声、とってもイイ!」

 「確かに。」

 「あつーんモエズム!」

 「有名な声優だったりして。実は。」

 「映像もだよ。ほんとにアマチュアの作品なのかな。」

 「チャチといえばチャチなんだよな。でもプロが、わざと制限された環境でのアニメ作りにチャレンジしているようにも思える。」

 「どこかの企業の、ドッキリ企画とか。」

 「そうでなくとも、ゼンダイとか佐渡川とかが飛び付くかもなこれ。」

 「ありそう。やりかたによっては、こんな美味しいシチュエーションないからな。ネット生まれというのも含めて。」

 「も一回アニメみよーっと。」

 「つか混んでてまともに再生されないんだが」

 「ローカルに落とせよ。負荷凄くて新規さんがかわいそうだろが」

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 ごちゃんねるアニメ板、一日書き込み数最高記録達成。
 その他の掲示板や、アニメ評論家からの高評価。
 絶えることなく届き続ける、感想や激励のメール。


 とくれば、そう、


 続編、
 テレビアニメ化、
 OVA化、
 サントラ発売、
 劇場版制作決定、
 アニメアワード受賞、

 メディアミックス、


 つまり、


 ゲーム、
 コミック、
 小説、
 ミュージカル、


 そして、


 世界進出!


 夢ドリームッ!!


 と、胸の奥の夢ドリームが無限に膨らんでゆく四人であった。
 天井を見上げ、みんな呆けたような変な顔で。

「でもとりあえずのところ、続きどうしようか。真面目な話」

 定夫が素に戻り、問う。
 膨らむ夢はそれはそれとして、まずしっかり地に足をつけないことには始まらない。

 にまにま顔で携帯電話を握り締めていた八王子が、ぷるぷるっと顔を振って、

「この野望をどんどん大きく広げていくのだったらさあ、誰か他に、絵を描ける人を探したいよね。トゲリンの負担を減らす意味で」
「そうでござるな。負担云々というより、得意分野の住み分けということで、背景を上手に描ける人を。拙者はキャラ以外はとんと苦手で、今回の製作では写真を撮っ
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