暁 〜小説投稿サイト〜
蒼穹のカンヘル
二十八枚目
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ームの−4107号室の押入れだったはず…

−4283号室のも燃やしとくか…

「おっきい体っていいね。
全身で篝を感じられるよ」

「良くねぇよ。戻せ。
俺のプライド的に戻せ」

「やだ」

『言っておくと篝の身長はもう伸びない。
朱璃を助けた代償に肉体の<人間性>を差し出した。
堕天使も龍も成長しないしな』

「元々私の方が大きいから今さらだね」

「うっせ」





「あ〜私を放っといてイチャイチャしてるにゃぁ…。
私メインの筈だったのに空気にゃ…
にゃ?変な"でんぱ"でも拾ったかにゃ?」

side out











手のひらを正面にかざして、念じる。

「やっぱり来ないか…」

どうやら、私のクイーンはとんだじゃじゃ馬らしい。

キングの権限による駒の召喚。

それに応じない。

「駒その物を書き換えるなんて…前代未聞だよ…」

ドラゴンを模した緑色のイーヴィルピース…

ミューテーションピースなんてレベルじゃない。

そしてそれを成した要因…

「セルピヌス…」

私は会った事がない。

だけど、もしかすると初代シトリー達は会った事があるのではないだろうか?

神が造り出した全ての天使に祝福を与えた祝福の権化。

それを宿している彼ならば、もしかすると…

〈オリジネイト-天上回帰〉

悪魔が長らく研究していた…

悪魔を天使に戻す術。

「そこら辺は、アジュカちゃんに聞こうかな…」

だけどなぁ…アジュカちゃんの所に行ったらピースを奪ったってバレちゃうんだよねぇ…

「まー、でも…ゲームに出ないならいいかな…」

手元にある四枚の書類。

二人の超越者に向けた物。

一枚は、先の少年の依頼…白音という悪魔の保護に関する物。

もう一枚は、少年のピースの調査を依頼する物。

最後の二枚は同じもの。

少年を『冥界』の切り札として隠匿したいという旨。

その為に少年には正式ルートで悪魔領に入らせていない。

「サーゼクスちゃんとアジュカちゃんの印章紙は…あったあった…」

二枚ずつ重ねた書類の上に、それぞれの印章紙を置き、魔力を流す。

光に包まれ、跡形も無く消えた。

こういう時、教会の者ならば、神に願うのだろう。

だけど、私達は神に叛いた者。

だから私は願う…

「運命の名の下に、冥界に幸多からん事を…」

運命という、気紛れで、誰にも手を差し伸べ、何者をも弄ぶ、この世の真理に。

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