レーティングゲーム─終極─
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「あら、ならばリアス様を勝利へと導いたウィスさんはリアス様の白馬の王子様ですわね。」
ウィスの傍には紅茶を優雅に飲むレイヴェル・フェニックスの姿が。
自らリタイアした彼女はすぐさまウィスの元へと赴いてきたのだ。
ウィス本人も彼女を拒絶する理由は特になかったので、彼女を歓迎した次第である。
レイヴェルは実に愉し気に、羨まし気にリアスを見詰めている。
彼女はそういった勇者的存在に一種の憧れを抱いているのだろうか。
だが一つだけ訂正させてもらおう。
「私はそんな殊勝な存在ではありませんよ。私はただ、リアスに選択肢を与えたに過ぎません。道を切り開き、自身の望む未来を掴むチャンスをね。」
そう、道を切り開いたのは彼女自身だ。
自分はただリアスの後押しをしたに過ぎない。
「まあ、ご謙遜がお上手ですのね!」
決して謙遜などではないのだが。
「謙遜ではありませんよ。リアスは貴族のプライドを捨て、頭を下げてまで私に懇願してきました。全てはライザーに勝つために。ならば私は彼女の求めに応じるだけです。」
「やっぱり白馬の王子様ではないですか。」
決して自分は王子などという殊勝な存在ではない。
この世界感で言わせてもらうと自分は一応宇宙規模の神話体系の天使的存在だ。
見ればリアス様が少し羨ましいと、レイヴェルはなお述べている。
そんなにリアスが羨ましいのだろうか。
乙女思考か否か。
謎である。
「まあ、リアスに手をさし伸ばした本当の理由ですが、強いて言えば……」
「強いて言えば…?」
「リアスが私の知り合いに似ていたからです……かね。」
そう、自分はリアスをどうしてもほっとけなかった。
「ウィスさんの知り合いにですか?」
「ええ。それに誰かを助けるのに理由など要りませんよ。」
幸い自分には仮初めとは言えリアスを導き、きっかけを与える力があった。
ならば躊躇する理由など存在しないだろう。
周囲にウィスの応えに対するレイヴェルの歓喜の声が響いた。
─こうしてウィスとレイヴェルの2人は仲良さげに会話を続ける─
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