第42話 妖精の想いと絶剣の苦悩
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side:エステル
「そんな事があったのね。まさか初日から問題行動を起こされるとは思ってなかったわ」
「うぅ……ごめんなさい」
「……ごめん」
カルデア隧道でリート君とフィル、そしてティータという女の子と出会ったあたしとヨシュアは驚きながらも取りあえずツァイスに全員で行きギルドで手続きをしていたんだけど話を聞いたキリカさんにリート君とフィルが叱られていた。
「あ、あのキリカさん!私が無理を言って付いてきてもらったんです!だからリートさんとフィルちゃんを許してあげてくれませんか?」
「……そうね、ティータちゃんにも落ち度はあったし遊撃士じゃないから褒められた事をしたわけでもないけど結果的には危ない所を助けたわけだし……お説教はここまでにしておきましょう。でもアイナには報告しておくからそのつもりでね」
「はい……」
「まあ、仕方ないよね」
キリカさんはどうやらティータと知り合いのようでリート君とフィルは取りあえず許してもらえたようだ。
「でもどうしてリート君とフィルがツァイスにいるの?」
「実はエステルさんとヨシュアさんに渡さなければならないものがあってここに来ました」
「渡さなければならないもの……?」
リート君は懐から黒いオーブメントを取り出してあたしたちに見せてきた。
「これってオーブメント?」
「でもかなり複雑そうな物だね。リート君、これは一体どうしたの?」
「実はこのオーブメントはKという匿名を使った人物がカシウスさんに贈ろうとしていた物だったらしいんです」
「えぇ!父さんに!?」
まさか父さんの名前をここで聞くとは思っておらずあたしは声を出して驚いてしまった。
「はい、空賊たちのアジトにあったそうなんですが、事情があって発見に時間がかかってしまったそうなんです。でもカシウスさんは今留守ですから家族のお二人に渡すために、ツァイスまで来たという訳です」
「だからリート君とフィルがツァイスにいたのね。それにしても父さんったら何をしているのかしら?連絡もよこさないでこんな訳の分かんないものを送られたりして……なにかあったんじゃないわよね?」
あたしは未だに連絡すら寄こさない薄情な父親を思い出してちょっとイライラしてきた。
「まあまあ、エステル……父さんの事も心配だけど今は手紙に書かれていたこのR博士の事について考えよう」
「ヨシュア、でも……」
「父さんが心配なのは僕も同じさ、でも連絡を寄こさないのはきっと何か考えがあるからだと思う。それにこのKという人が父さんに送ったって事はこのオーブメントは重要なものかも知れない、今父さんはいないから代わりに僕たちがこれをR博士という人に届けてあげよう」
「……分かったわ。
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