第42話 妖精の想いと絶剣の苦悩
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宿屋の女将さんから頼まれた修理の要請を伝えるために、わたしたちは急いでツァイスに戻り中央工房の受付に向かった。
「こんにちは。今日はどのようなご用件でしょうか?」
「実はエルモ村の温泉をくみ上げる導力器ポンプと導力通信器が故障してしまったそうで修理をお願いしたいんですが出来るでしょうか?」
「かしこまりました。ただ今担当者に連絡を致しますので暫くお待ちください」
受付のお姉さんは導力通信器で誰かを呼び出す。すると出てきたのはエステルとヨシュア、それにティータだった。
「あれ?リート君とフィルじゃない。エルモ村の温泉宿に行ったんじゃなかったの?」
「はは……それが色々ありまして」
わたしたちは今まで起きたことをエステルたちに話した。
「そうだったの、じゃあ昨日の停電も知っているのね」
「じゃあ昨日の停電はエステルさんたち……いや、あのオーブメントが関係しているんですね?ならこれ以上は聞きません。それよりもどうしてさんエステルたちが降りてきたんですか?確か担当者を呼ぶと受付の人は言っていましたがまさかエステルさんが修理するんですか?」
「違うって。修理するのはティータよ、あたしたちは護衛を担当してるの」
「えへへ……」
そういえばティータってラッセル博士のお孫さんだったね、わたしとそう年は変わらないのに凄いと思う。
「なら俺たちも一緒に行っていいですか?どのみちエルモ村に戻る予定でしたから」
「ええ、構わないわ。ヨシュアもいいわよね?」
「そうだね、村まで同行するだけなら問題ないよ」
「じゃあ決まりですね、早速エルモ村に向かいましょう」
わたしたちはエステルたちを加えてエルモ村に戻った。
エルモ村に戻ったわたしたちは温泉宿の女将さんに声をかけた。
「こんにちは、マオおばあちゃん」
「おお、ティータ。よく来てくれたね」
どうやらティータは女将さんと知り合いのようで親しそうに話し出した。
「さてはラッセルの奴、アンタに修理を押し付けてまた研究に没頭してるんだねぇ。まったくあのジジィは孫をこき使ってまぁ……」
「そ、そんなことないよ〜。おじいちゃんが来るはずだったんだけど私が無理を言っちゃって……」
「はぁ〜、あんたって子は本当に健気でいい子だねぇ」
どうやらこのマオってお婆さんはラッセル博士の古い知り合いのようだ。ものすごいディスってるし。
「女将さん、ティータと知り合いだったんですね」
「おや、あんたたちも一緒だったのかい?わざわざすまなかったねえ。それにそっちのお嬢ちゃんと坊ちゃんは?もしかしてお客さんかい?」
リィンが女将さんに話しかけた事で
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