第42話 妖精の想いと絶剣の苦悩
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こんなのいつもの事だし今はこのR博士という人について考えましょう」
あたしは考えを変えてR博士について考える事にした。
「R博士か、あたしは聞き覚えが無いわね。ヨシュアは知らないの?」
「R……それだけで特定するのは流石に難しいな……」
「そうよね……うーん、困ったわ」
「あ、あの……」
あたしたちがR博士が誰なのかを考えているとティータが何かを言いたそうに手を挙げた。
「ティータ、どうかしたの?」
「その、R博士ってひょっとしたらラッセル博士の事なんじゃないかなって思って……」
「ラッセル博士?」
あたしはラッセルという名前を聞いて引っかかりを感じた。いや、どこかで聞いたような気がしたんだけど思い出せないのよね。
「エステルさん、ラッセル博士は導力器を開発したエプスタイン博士の弟子で『導力革命の父』とも呼ばれる優れた技術者の事ですよ」
「ああ、そういえばそんな話をシェラ姉から習っていたわね」
リート君から説明を受けて前にシェラ姉からラッセル博士について習っていたのを思い出したわ。
「……エステル、まさか今まで忘れていた訳じゃないよね?」
「そ、そんなことある訳ないじゃない!それでそのラッセル博士は何処にいるんだっけ?」
「ラッセル博士はツァイスが誇る中央工房の設立者よ。今はご自宅の工房で様々な発明をされているわ」
「そうなんだ。でもティータはどうしてR博士がラッセル博士だって思ったの?」
「お爺ちゃんはリベールで一番優れた技術者だからRのイニシャルがついた博士と聞いてピンと来たんです」
「お爺ちゃん?」
「ティータはラッセル博士のお孫さんよ」
「ええ?そうだったの!?」
キリカさんの言葉にあたしはラッキーと思った、だって丁度会いたい人と思った人の関係者に出会えたんだもん。
「やった!運がいいわね!ならこのオーブメントをラッセル博士に渡しに行きましょう」
「ちょっと待ちなさい」
あたしが外に向かおうとするとキリカさんに呼び止められた。
「キリカさん、どうかしたの?」
「紹介状を書いておいたからこれをラッセル博士に渡しなさい。ティータがいるとはいえあなたたちと博士は初対面でしょ?遊撃士協会からの依頼として渡せば博士も快く協力してくれるはずよ」
「はえ〜……キリカさん、準備が早いわね」
「あなたたち遊撃士のサポートが私の仕事だから届けられた情報を判断してしかるべき用意をしただけよ」
す、凄い人ね。こんな頼もしい人がサポートに回ってくれるならどんな仕事でも出来てしまいそうだわ。
「お、恐れ入りました」
「助かります、本当に」
「気にすることはないわ。何か事件が起きた時に働いて
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