第10話 初対面
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気なんですか……? い、いえ なんでそこまでするんですか!? ボク達はあったばかりなのにっ……!」
「さぁな。(お前を失ってはダメだと、思っただけの事だが……。ふふ。私としたことが。ヤキガ回ったかもしれん)……だが、死ぬ気はさらさらないとだけ言っておくさ」
アームズはDDの方を向いた。
「ちぃぃいぃ、サテラの野郎!! 何処にもいねぇ! ……くそ、くそくそくそくそ!! じゃあ、あの雑魚どもを喰い殺すことしか出来ねぇじゃねぇかぁぁ!!」
大口を開けて、唸り声をあげるDD。もう直ぐに攻め込んでくる事だろう。
時間がもう無い事が判ったアームズは エールに笑いかけた。
「あぁ、先ほどの問いだが あえて1つ言うなら、お前の父には世話になったし、何度も命を救われた。私の今の恋人と巡り合わせてくれた。仲人の様なもの、かもしれない。だから、それらの恩を還させてもらうだけだ」
アームズは剣を構える。日光程ではないが、伝説の一刀だ。
「さぁ、行け! ロッキー。………死なせるんじゃないぞ」
「っ……、わ、わかった、だす!! アームズさんも、どうか死なないでくださいだすっ!!」
「ふはっ! 仰々しく言ってみたが、実の所、死ぬつもりはないさ。さっきも言っただろう? 私にはまだまだ戦える。日光は折れたが まだ数ある伝説のアイテムがある。全て贅沢に使っての総力戦だ。魔人にも後れを取らない事を証明してやるさ! さぁ、行け!」
アームズの叫ぶ様な声と同時に。
「ぐおあああああああああああああ!! 殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」
狂気の魔人DDが地を揺らせる様な勢いで向かってきた。
まともにぶつかれば、人間など紙屑の様に吹き飛びバラバラになるであろう突進。如何に伝説の武具を纏い、可能な範囲でブーストしたステータスを持つアームズであっても、……当たれば致命傷は避けられない。
「(サテラに受けた傷が、余計……だったな。……すまない。清十郎)」
想い馳せるのは想い人の名だった。
初めて興味を持った異性。……否、初めて好きになった男だった。
今、彼はいない。傭兵としての仕事で離れた場所にいるから。最後に一声だけでも言いたかった。
「(邪心……だな。ここで死ぬつもりは無い。ただ、それだけを考え、戦え!)」
弱りかけた心にアームズは活を入れる。 まだ、死んでいないのだから。何もせず死を受け入れるなど愚の骨頂。最も嫌う行為。最後の最後まで抗う。
アームズは折れた日光の代わりの武器を手に持ち、受けて立つ構えをとったその時だ。
――アームズさん! だ、誰か……誰かっっ!? 助けてください!!
この刹那の時の中で、まず エールの声が聞こえてきた。ロッキー
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