第34話 スタンドプレイ
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
フェザーン回廊は中立地帯だ、帝国とて軍を進めはしないだろう」
「グリーンヒル閣下、別に人類創世以来フェザーン回廊が中立地帯だったわけでは無く、高々110年ほどです。更に第5次イゼルローン攻略戦でフェザーンは帝国に情報を態と隠したのではと疑われ、帝国内部ではフェザーン懲罰を行うべきとの声も出ているようです。そんな時にイゼルローンが攻撃され千日手状態なら、懲罰ついでにファザーンを占領してしまえと成る可能性もあるのです」
その言葉の意味が判り4人が暗い表情になる。
「つまり、今はイゼルローン攻略をしない方が良いというわけだな」
「はい、ミツバチの巣だと手を出したら、スズメバチの巣だったと言う事になりかねません」
「うむ、判った。午後からシトレ統合作戦本部長も来るのでその時も頼む」
「「「はっ」」」
次々に部屋を出て行く3人、残ったのはロボスとグリーンヒルであった。
「総参謀、午後も頼むよ」
「はっ」
宇宙暦792年7月5日午前11時30分
■自由惑星同盟 首都星ハイネセン ハイネセンポリス 最高評議会ビル
午前8時40分フォークは宇宙艦隊総司令部から後方勤務本部へ戻されると、鬱積した表情で机を見ていたが、9時30分に早退をした。その後、電話でアポイントメントを今度は取りハイネセンへ向かった。
最高評議会ビルへ着くと副議長ロイヤル・サンフォード議員の秘書に面会の約束があると受付に伝えて案内された。サンフォード議員のオフィスでは、サンフォード議員が何かと軍事に対しての相談をしているフォークがいきなり会談を求めてきたことを不思議がりながら迎え入れた。秘書云々は誤魔化すためであった。
「サンフォード先生にはご機嫌麗しく」
「フォーク中尉、いきなりどうしたのかね?」
「はい、支持率を劇的に上げる方法を持参しました」
「なんだってそれは?」
「イゼルローン攻略です」
「それは、この前失敗したじゃないか」
「いえ、私のプランを無視した結果失敗したのです、しかも完全な失敗ではなく要塞にかなりのダメージを加えているはずです、それなら今回の作戦ならば要塞を陥落できます」
「ふむ、どの位の戦力が居れば出来るのかね?」
サンフォードは次の議長を狙っているために代表指名選挙で指示されるために実績が欲しいのである。その為、支持率UPが確実であるという聞き心地の良いフォークの策に段々とのめり込んで行くのであった。その後深夜遅くまで話が続き、来週の最高評議会に議題として提案する事を決めたのである。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ