第34話 スタンドプレイ
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早くからどうしたね」
「うむ、たった今、フォーク中尉が第6次イゼルローン攻略戦作戦案を持って直談判に来たが、其方には来たのかな?」
「いや、私の所には来てないな、此から来るかもしれんな」
「今ならイゼルローンを落とせると言ってきた」
「なるほどな」
「娘やヤン中佐やワイドボーン中佐にはかってみた方が良いかもしれないな」
「そうだな、今日の出勤は其方か。あとで私が其方へ行こう」
「判った、では午後で良いな」
「ああ」
「では」
宇宙暦792年7月5日午前8時45分
■自由惑星同盟首都星ハイネセン 宇宙艦隊司令本部
リーファやヤンがギリギリに出勤してきて既に出勤してきていたワイドボーンと共にロボス長官の下へ呼ばれ長官室へ入室した。
「ワイドボーン中佐以下2名参りました」
「入りたまえ」
3人が入室すると、ロボス長官とグリーンヒル総参謀長が待っていた。
「貴官達に来て貰ったのは他でもない。先ほどフォーク中尉が第6次イゼルローン攻略戦作戦案を携えて直談判に来た」
「無茶をしたものですね」
「うむ。それで言い聞かせたのだが、聞かんから無理矢理追い返した」
「なるほど、長官に恨みを持つ可能性がありますね、身辺の安全に気を付けてください」
リーファの言葉に皆が頷く。
「しかし、今イゼルローン要塞攻略の契機だと言うが本当なのか?」
ロボスの疑問にリーファが答える。
「所謂、要塞単体で考えれば、確かに今は攻略しやすいです」
「やはりか、あれでも期を見る事は出来るか」
「しかしです、今の攻略は無謀ですね」
「ん?矛盾して居るぞ?」
ロボスとグリーンヒルが不思議な顔をするが、ヤンとワイドボーンはなるほどと言う顔をする。
「つまり、イゼルローン要塞の機能が低下しているなら、それを補うために回廊全体を守るだけの艦隊を派遣するでしょう、帝国軍が正規艦隊半数九個艦隊十三万五千隻で回廊を封鎖したとして、我が軍は最大で十一個艦隊十六万五千隻が限度でしょう、しかし穴蔵に隠れる敵に対して高々三万隻増では勝てません。
更に敵には残存として正規艦隊九個艦隊がある、イゼルローン回廊で戦いが進む中、その九個艦隊中五個艦隊でも別ルートから侵攻されたら、速対処出来るのは一個艦隊のみです、イゼルローン回廊から戦力を引くとしても追撃で大被害を受けるでしょう。そしてイゼルローンから追撃して来る敵と別働隊から挟み撃ちになり、結局同盟は持ちませんよ」
リーファの言葉に4名が驚きの顔をする。
「しかし、別働隊が同盟領へ侵攻するルートが無いではないか?」
ロボスの言葉にリーファが答えを言う。
「有るじゃないですか、フェザーン回廊が」
4人が今度こそ黙り込んで考え込んでいる。
「中佐、しかし
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