第五幕その十一
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「別にね」
「緊張しないで、ですか」
「つまりいつも通りですか」
「いつも通りにしていればいい」
「紳士として淑女としてですね」
「振舞っていればいいんですね」
「タキシードやドレスに相応しい仕草よ」
要するにというのです。
「そうしたものでいいから」
「本当に堅苦しくなる理由はないからね」
キャプテンもこうお話します。
「別にね」
「そうなんですね」
「そう、そしてね」
「そのうえで」
「後はね」
トロットがここで五人に言うことはといいますと。
「ドウ一世と道化大臣のチック=ザ=チェラブにゴムの熊のパラ=ブルーインだけれど」
「ハイランドの人達ですね」
「ジンジャーブレッドとお菓子の紳士でしたね、ドウ一世は」
「パジャマにサンダルの大臣さんと」
「そしてゴムの熊ですね」
「あの二国の国家元首さん達ですね」
「面白い人達だから」
彼等はというのです。
「会う時を楽しみにしておいてね」
「わかりました」
カルロスがトロットに答えました。
「明日のことを」
「是非ね、けれど最初見て不思議に思ったでしょ」
「ジンジャーブレッドの身体の人はですね」
「ええ、そうだったでしょ」
「最初読んだ時に」
そのドウ一世が出て来る時をです。
「またオズの国らしい人だなって」
「そう思ったのね」
「はい、元々はオズの国の人じゃなかったですよね」
「砂漠の向こうにあった国だったからね」
オズの国の国境である死の砂漠です、今は海岸のところに移っていて大陸全てがオズの国になっています。
「だからね」
「それで、ですよね」
「外国の人だったのよ」
「そうでしたね、ですがそれでもです」
「オズの国の人らしいって思ったのね」
「そうでした」
カルロスはこうトロットに答えました。
「本当に」
「そうだったのね」
「はい、オズの国ならですよね」
「そうした人も多いでしょ」
「ですから」
「オズの国らしいって思ったのね」
「そうでした、じゃあ明日は」
カルロスも明日のことが楽しみになっていました。
「是非ですね」
「そう、ハイランドとローランドに行きましょう」
「わかりました」
笑顔で応えたカルロスでした、そしてです。
潜水艦の中から海の中を見てです、五人はうっとりとしていました。
「月の明かりに照らされて」
「本当に奇麗だね」
「お魚も一杯泳いでて」
「珊瑚も貝殻もあって」
「まるで嘘みたいに奇麗だわ」
「夜の海の中もね」
トロットもうっとりとしています。
「オズの国では見られるから」
「こうしてですね」
「そうよ、じゃあ寝るまでね」
その時までというのです。
「見ていましょう、そしてこの海の中を見ながらね」
「今日は寝るんですね
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