第85話 後始末は自分の手でつけるのが世の中の鉄則 その3
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時に限って碌でもない事が起こるのはギャグパートの常と言える。
「私としたことが・・・迂闊でした・・・」
「迂闊? 迂闊って・・・何が迂闊だったんだよ」
「この『試作型多目的運用型大型二足歩行ロボ』略して『パワーローダー試作一号機』またの名を『ゼフィランサス』の起動実験も兼ねて発進をしたまでは良かったのですが・・・どうやらこの機体は重力圏内でしか運用は出来ないようですね」
「うん、色々とツッコミたいところだらけなんだけど一つだけ言わせてくれ。『ゼフィランサス』って名前だけは止めろ。サン〇イズ辺りに作者が怒られるから」
「まぁ、無重力圏内での試験は後に行うとして、もう一つ問題がありまして―――」
「まだあんのかよ」
「別に大した問題ではありません。ただ【燃料が底をついた】だけです」
「ふ〜ん・・・・・・ゑ!!」
寧ろそっちの方が大問題ではないのか?
こいつの問題の序列がいまいち分からない。
「お、おい・・・燃料が切れたって・・・この後どうなるんだよ?」
「ご心配なく。この『試作型多目的運用型大型二足歩行ロボ』には万一の事態に備えて技術の漏洩を防止する為に動力炉内に自爆装置を内蔵してあります。これでこのロボの技術が他に渡る事は決してありません。跡形もなく原子レベルで破壊されますので」
「あっそ・・・んで、俺達はどうやって地上に降りるんだ?」
「・・・・・・」
銀時の問になのは(シュテル)はただ無言だった。
おい、こいつまさか地上に戻る手段もないまま発進したってのか?
「なのはく〜ん。君の事だからちゃんとこの後の事も考えてあるんだよねぇ? お父さんはお前の事を信じているんだぞぉ〜」
「・・・・・・」
「なのはぁ? 何そっぽ向いてんだよ・・・あるんだろ? 緊急脱出装置的な何かがさぁ・・・」
「・・・・・・」
「えと・・・聞きたくないんだけどさぁ・・・・もしかして・・・・・・脱出装置的な類のって・・・・・・・積んでないの?」
「・・・・・・すみません」
「すみませんじゃねぇぇぇえええええええ―――!」
銀時の怒号が放たれたのと巨大ロボの自爆はほぼ同時に起こった。
突如として大気圏外で起こった大規模な爆発は、後の世でも未だに解明される事はなく、原因不明の謎の爆発現象『宇宙のすかしっ屁』と呼称され、以降数百年に渡り学者達の頭を悩ませる結果となる。
尚、爆発に巻き込まれた四人であったが、爆発の影響で激しく吹き飛ばされ、そのまま万事屋前に落下したのだと言う。
因みにこの時、四人共軽い火傷と打ち身程度で済んだのは不幸中の幸いと呼ぶに相応しい事だと思われる。
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