猫娘と職場体験編
NO.036 幕間・男達の葛藤と思い
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そこで爆豪はフラッシュバックが起きたかのように過去の光景を脳内に連想してしまった。
…………猟奇殺人を犯すヴィラン。
…………出久が襲われてしまった。
…………颯爽と助けようとしたがなぜか足が震えてしまい、出久が切り刻まれる光景をただただ隠れて見ているしかできなかった過去の汚点。
…………動けるようになった時にはそこには見るも無残な出久の姿。
オレハ タスケラレ ナカッタ。
「うわぁああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
「ッ!?」
気づけば爆豪は涙を大量に流して頭を抱えて地面に蹲ってしまっていた。
ベストジーニストはトラウマを踏んでしまったか、と後悔してなんとか落ち着かせるように心掛けた。
それからしばらくして、
「はぁ……はぁ……」
「ようやく落ち着いたか……大丈夫かね?」
「あぁ…………てめぇ、俺のトラウマを抉りやがって……」
「すまなかった。まさかここまで効果が出るとは思っていなかったのでね。だけど、俄然気になった。君がそこまでして後悔した内容はどんなものなのか」
「性格悪いって言われねぇか……?」
「僕は君を矯正するつもりだからね。もしよかったら話してくれないか?」
「チッ……こんな醜態を見せちまったからには話すしかねぇじゃねーか」
そして爆豪はベストジーニストに出久と爆豪の過去を話す。
それを聞き終えて、
「なるほど……君は緑谷さんが傷つく光景を見たくないんだな」
「どう解釈したのかしんねーけど、概ねそうだ。だからあいつは無個性のままでよかったんだ……」
「君はそう判断しているんだね。でも、そうだね……緑谷さんはその話の猫のヒーローだったんじゃないかい?」
「あ? どういう意味だ?」
「そうじゃないか。もしかしたらその猫は雄英の子津校長みたいになにかしらの個性を持っていて、よく言う猫の恩返しみたいに緑谷さんに自分と言う力を与えて、代わりに死んだと解釈すれば無個性だった緑谷さんが猫の個性を宿したと思えば、なるほど辻褄が合うというものさ」
ベストジーニストのそのおおざっぱな解釈に、しかし爆豪はある意味確信を抱いた。
「(そうだよ……突然変異だとしてもあんなに個性があるのはおかしい。後でデクに話を振ってみるか……?)」
そう考えた。
「それとだけど、君は緑谷さんと一回正面向かって話し合った方がいいと思うよ。色々と彼女も誤解をしていそうだからね」
「俺がデクと正面を向いて話すだぁ……? それができたら苦労はしねぇよ」
「ダメもとでもしてみるんだ。そうすればもしかしたら君達の仲は改善するかもしれないよ?」
「話し合う、か……一応考えとくぜ」
こうして爆豪は多少の葛藤はあれど出久と一度話し合う事を決めた瞬間
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