【ハリー・ポッター】編
240―Ex.ちょっとした閑話集
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マスだな」
「行ってらっしゃい、早く行かないとコンパートメントが埋まっちゃうよ」
「また手紙を送るわ」
子供たちに声を掛ける俺、アニー、ハーマイオニーの三人。昨晩パーティーを開催していても個別に声を掛けたいところだが、この場にホグワーツへ行く俺の子≠ヘ計6人。……時間が怪しいので簡単ながらの挨拶だ。
お辞儀さん≠フ討滅から約二十年──十九年が経過している。
[二十年]。こうして文字にしてしまうと実に短いが、日本では産まれた子供が成人する年齢で、17歳で成人となる魔法界では手が早い者なら、子をもうけていてもおかしくない歳月だ。……事実、俺もホグワーツを卒業してからそう時を置かずアニーとハーマイオニーに子供を産ませたし、それぞれの一番上の子は今年ホグワーツを卒業だ。
アニーとハーマイオニーとの最初の子は、ハーマイオニーが先でそれからアニーの子が大体5ヶ月違いで産まれていて、ハーマイオニーとの子がローズと云う名前の、瞳以外はまんまハーマイオニー≠ネ女の子で。アニーとの合の子は何の因果か──赤毛≠ニ云うウィーズリーの特徴こそ持っているが、アニーの父であるジェームズ・ポッターそっくりとなった。名前はかつての友人に肖り、ウェールズと名付けた。
……ちなみに、二人の姓だが実は変えてもらっていない。所謂内縁の仲≠ニ云うやつで、住んでいるところも一緒だったりする。いつぞやと同じ様に別魅≠ニ“己が栄光の為でなく(フォー・サムワンズ・グロウリー)”の悪用で荒稼ぎし、そのお金で手頃な土地を買い、そこにそこそこ立派なマンションを建てて最上階の一フロアと屋上を抑え、そこで共に住んでいる。
……尤も、マンションの住人達には俺達三人の仲は公然の秘密扱いだったりする。変に隠そうとしたりすると逆に目立ってしまうので、ある程度開けっ広げにしてある。……女性には白い目で──男性にはどこか呆れた様な目で見られるが、それはある種の対価だろう。
閑話休題。
「さぁ、帰ろうか」
「うん」「ええ」
ホグワーツ特急≠ナ運ばれていく子供たちを見送り、帰りの支度を整える。
(はぁ〜…)
二人に悟られないように内心でため息。
欺瞞に洗脳に殺人など、【ハリー・ポッター】を円満に終わらせるために色々とやったものだが、これでとりあえず【ハリー・ポッター】と云うお話≠フ幕は落ちたと云えるだろう。
(でも…)
しかし、両隣を連れ歩く二人の愛すべき女性と、来年再来年再々来年にホグワーツへの入学を控えている子供たちを見れば、気を抜くに抜けない。
確かに【ハリー・ポッター】と云うお話≠フ幕は降りたが、俺達の人生≠ニ云う物語は続いていくのだ
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