【ハリー・ポッター】編
238 決着
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ーから借りておいた“透明マント”をいそいそ、と被る俺から視線を切り、自身と両親の銅像に目を遣る。
バチルダ・バグショットの家からのナギニ──が扮したバチルダ・バグショットの足跡は残してあるので、恐らく3分もしない内にお辞儀さん≠ヘこの広場へやって来るだろう。
……そして二分強、俺の見立て通り、お辞儀さん≠ヘ、この広場に姿を現す。ジェームズ・ポッターとリリー・ポッター、それからアニー・ポッター──奇しくも自身が建てたとも云えなくもない三名の銅像の前へ…。
SIDE END
SIDE アニー・リリー・ポッター
(ここ十年弱、いろんなことがあったなぁ…)
――「アニー・ポッターだな?」
「そうだよ」
去年もホグワーツで別荘≠利用していたので──ボクの主観では約二年前に魔法省のエントランスで聞いた、どこか嗄れた声音で背後から声が掛けられる。
ロンが“透明マント”を被ってから二分ちょいのことだろうか。両親──ジェームズ・ポッターとリリー・ポッターの銅像を前に、ここ十年弱にあった出来事を回顧している時の事だった。
言葉尻に疑問符が付いているのが判るが、それは敢えて≠フ形式的なモノでだと云う事を疼く額の傷が教えてくれる。ボクはロン──真人君みたいに人の一所作や、声音からその人の感情を読み取る事は出来ない。
……ではなぜ容易く自身がアニー・ポッターであると認めたのかと云うと、それは直感≠セという外無い。直感的にそう≠セと覚ったため声の主──ヴォルデモートの問いに馬鹿正直に答えたのだ。
出来るだけ緩慢な動作で後ろ──声の方向を向けば、ヴォルデモート卿が杖先をこちらへ向けて立っている。
「自らの死に場所を両親が死んだ場所と同じく【ゴドリック谷】と定めたか」
「そうだね」
「17年。……言葉にすれば短いが長かった」
「お前みたいなテロリストに遭遇しなければ──平穏無事に生きてこられた魔法使いや魔女は成人する年月だね」
「その17年は誰のお陰で生きてこられたっ! ……否、貴様が答える必要は無い。俺様は既に悟っているぞ」
ヴォルデモートはボクからしたら既知の内容だが──誇らしげな顔で、杖を細長い指でボクに見せ付ける様に撫でながら持論を述べていくが、ボクからしたらヴォルデモートのそんなドヤ顔より気になった事がある。
(……っ、あれ≠ヘ…)
その指に嵌めてあるものを見て、舌打ちをしたくなる。ヴォルデモートの杖腕じゃない方の人差し指に見覚えのある指輪が──恐らくは、“護りの指輪S”が嵌められいたのだ。
「貴様の母親は17年前のあの夜、その身を犠牲に愛の守護魔法≠貴様に施したのだ。……旧く
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