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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
237 墓参り
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、改めて俺、アニー、ハーマイオニーの三人は改めてアニーの両親へと黙祷を捧げた。

………。

……。

…。

「……この[最後(いやはて)の敵なる死もまた滅ぼされん]って──やっぱり死後に生きましょう≠チて事なのかしら」

「……だろうな」

「……うん、そうだろうね」

黙祷の後、墓標に最後に記されてある、[最後(いやはて)の敵なる死もまた滅ぼされん]と云う一文についてハーマイオニーがこんな持論を述べる。俺も──またはアニーの反応からしてアニーもハーマイオニーの推論にはおおよそ賛成なのだが、俺とアニーはビミョーな気持ちで答える事しか出来なかった。

俺とアニーは転生≠ニ云うカタチで、ハーマイオニーの言う、その──死後に生きているもの≠ノなっているのだ、然もありなんである。

……ちなみにあの夜≠ノハーマイオニーには俺と(アニー)が多生の縁≠ナあることは聞かせてある話だったりする。

閑話休題。

「……ここがボクの生家」

「ああ、掲示板に落書きしちゃいけないのに!」

「別に良いよ、ハーマイオニー。寧ろ父さんと母さんの死を(いた)んでくれて嬉しいし」

墓参りを済ませた俺達三人はどうせならアニーの生家を見ておこう≠ニなり、アニーとハーマイオニーの会話をサブの思考で聞き流しつつメインの思考では気配察知≠ナそれ≠フ動きを随時観察していた。

(……そろそろアニーとハーマイオニーだけ帰して、単独で強襲しようかね──お?)

俺達三人がこの【ゴドリック谷】に訪れてから一時間半弱。そろそろ痺れを切らしていた俺は、サブの思考で時折二人から振られてくる話題に適当に相槌を打ちつつそんな事を考えていると、恐らくそれがフラグだったのか──それ≠ェ動き出したのを察知した。

(来たっ)

「……悪い、ちと中座するわ」

「トイレ? 行ってらー」

「アニー、はしたないわよ」

そう断りを入れて、大して(いぶか)っていない様子のアニーとハーマイオニーから離れ、二人から見えなくなるやいなや倉庫≠ヨ手を突っ込み、“バジリスクの牙”を取り出す。

……その後、俺がアニーとハーマイオニーに現場≠見せるまで──たった250秒弱のことであった。

SIDE END
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