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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
229 二回目の個人授業
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孤児院の子供を洞窟に誘い脅かしてみたりと悪趣味極まりない悪戯(いたずら)や、大人の随伴も無しに教科書を一人で買いに行こうとしていたた。

大体の人は子供から大人になるにつれて精神構造は変わるのだが、それは他者≠必要として迎合しなければならないからである。……迎合≠ノ依存>氛氓ヌちらもヴォルデモートに全くと云っても良いほどそぐわない言葉である。

……ともすれば…

「じゃあ、ヴォルデモートからしたら≪死喰い人(デス・イーター)≫共って…」

「……哀れなものよな…。アズカバンや法廷で幾人もの≪死喰い人(デス・イーター)≫と顔を合わせてきたが我こそが御方を理解している≠ニ語る者は多かったが、ヴォルデモートからしたら≪死喰い人(デス・イーター)≫など単なる使い捨ての手駒に過ぎないじゃろう」

ボクの推測が正鵠(せいこく)を射ていた事をダンブルドア校長先生の言葉が教えてくれた。……やはりヴォルデモートは≪死喰い人(デス・イーター)≫を真に必要としていなかったのだ。

……しかしボクの周りにも個人主義≠ゥつ秘密主義≠ネ人物は居た。

「……ならロンは…」

「そうじゃな──確かにロン・ウィーズリーにも個人主義かつ秘密主義な面がちらほらと見え隠れしておるが、むしろ彼は儂に近い気質の持ち主じゃと思っとる」

「校長先生と同様の気質…?」

杞憂(きゆう)であると殆ど確信しているが、いつかロンがヴォルデモートみたいにならないかとダンブルドア校長先生に訊いてみれば、意外な言葉が返ってきた──と思ったら、直ぐに訂正が入った。

「……いや、儂なんかと同一視されたらロンが怒りそうじゃ──ではこう言い替えよう。……ミスター・ロナルド・ウィーズリーは儂などより、よっぽど素晴らしい人間じゃ」

「……それはまたロンが謙遜しつつも喜びそうな評価ですね」

「既にロンは愛≠ニ云うものを正鵠に理解しておる。……儂には判るが──それはとても難しいことなのじゃよ。……それはアニーにも判っていることじゃろうがの」

「まぁ、それは…」

親身になっていろいろな(すべ)を教えてくれるロン。……それはやはりボクを生き残らせたいからだ云う事を、ボクは十分に理解していた。

それからダンブルドア校長からヴォルデモートの気質──(かささぎ)の様な収集癖を忘れないでおく様にと言われてその日の個人授業≠終わり、校長室から退室する。

……ピーブズから未だ赤さが引かない顔を隠せる“透明マント”に感謝しながら。

SIDE END
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