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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
227 【ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ】
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のは、ロン──お前さんの護りの指輪シリーズ≠セな」

「こんな世の中だからね…」

「まぁな。だが実のところ、大人連中にもロクに盾の呪文≠ェ使えないやつが多いらしいから、飛ぶ様に売れてくな」

「今になって、≪プロメテウス≫での訓練がどれだけ高度なものだったかが判るね」

フレッドとジョージはそこで声をひそめる。……所謂(いわゆる)、ここだけの話≠ネのだろう。

「……それからここだけの話、魔法省からも大量発注が来てるんだ」

「意外な事にもな。……でも問題もある」

「……在庫(かず)だな」

頷くフレッドとジョージ。……つまりは俺に新しく(おろ)して欲しいようだ。俺はふくろうでちょくちょく送ってはいるが、魔法省に卸すとなればどうしても数が足りなくなるだろう。

「数と納期は?」

「1000個を出来れば半年以内だってよ」

「1000個を半年以内≠ニか──鬼か」

「だけどあちらさんも無理を言っているのを理解してるのか、定価の2倍は出すってよ」

「……ってことは、10,000ガリオンか」

10,000ガリオンと云えば三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)≠フ賞金の10倍。三等分するとしても3333ガリオンが俺の懐に純利として入ってくる。手間も全く掛からないと云っても良い。……なんともボロい商売だ。

「……でだ、ロン」
「ものは相談なんだが…」

「のった」

「ひゅうっ♪」「話が判る♪」

即決である。三等分は行き過ぎにしても1000ガリオンは堅い。さして金に興味があるわけでもないが、ここまで旨い話に乗らないのも馬鹿らしかった。

「ホグワーツに行けば別荘≠燻gえるし半年もあればいけるだろうしな。……んで、振り分け≠ヘどうする?」

アニーは俺が直ぐにでも指輪≠用意できるのを知っているので、そんなアニーのジト目から逃げる様に話を報酬の分配の塩梅について逸らす。取らぬ葉隠れ(デミガイズ)≠フ皮算用≠ナはあるが、後々になって兄弟で揉めたくないので今の内から話を詰めておいた方が気楽でもあったから。

……しかしジョージから提案された金額は、俺を躊躇させるには十分な数字だった。

「5000ガリオンでどうだい?」

「……定価とは云え、貰いすぎじゃないか?」

「何、お前さんにはいい思いをさせてもらったんだ、そのお礼を込めてさ」

「それに、あと3000ガリオンもあればゾンコ≠買収出来るしな」

「俺達は1000ガリオンも貰えりゃ御の字さ」

そこまで言われて、改めてフレッドとジョージを見てみる。……強がりとかではないらしく──否、むしろ二人からはそこはかとなく申し訳なさ
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