第41話 黒いオーブメント
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「いや、流石にそんな……」
「いいじゃない。フィルと再会できたプレゼントだと思って行って来たら?というかフィルは行きたそうにしてるけど?」
「えっ?」
後ろを振り返るとフィーが目を擦りながら階段を上がってきているのが目に映った。
「フィル、いつからそこに?」
「ん、ついさっき。ねえリート、温泉に行くの?ならわたしも行きたい」
「いや、まだ行くと決まった訳じゃ……」
「駄目?わたし、温泉に行ってみたいな……」
フィーは上目遣いでおねだりしてきた。しょうがないなぁ……
「分かったよ、折角のご厚意だし行ってみよう。でもまずはエステルさんにこのオーブメントを渡してからだよ」
「ん、了解」
こうして俺とフィーは工房都市ツァイスに向かう事になった。
―――――――――
――――――
―――
「着いたな、ここが工房都市ツァイスか」
「工場みたいな街だね」
定期船を降りて発着場から街に出た俺とフィーは街を一望して言葉を漏らした。至る所に導力器が立ち並ぶツァイスの街はまさに工房都市の名に相応しい光景だった。
「あ、リィン見て。動く階段がある」
「帝国のルーレにもあったな。前にラインフォルト社の依頼を受けた時に見たものと同じだ」
エレボニア帝国ノルティア州にある街、『黒銀の鋼都ルーレ』。そこで動く階段のオーブメントを見たことがあるがツァイスにもあるのか。
「おっと、珍しい物を見ている場合じゃないな。まずはエステルさんとヨシュアさんに会うためにこの街のギルドに向かわないと」
「ギルドは中央工房の前の大通りにあるんだよね、それじゃレッツゴー」
フィーは俺の手を取ると嬉しそうにギルドへと向かおうとする。そんなにも温泉が楽しみなのか?俺は苦笑しながらもフィーに引っ張られながらギルドに向かった。
「ここがツァイスの遊撃士協会ギルドだな」
「んじゃさっそく入ろうっと」
ギルドについた俺たちは扉を開けて中に入る、すると受付にいた黒髪の美人がこちらに振り返ってきた。
「こんにちは、ロレント支部から来た使いの者ですが……」
「来たわね、あなたたちの事は既に伺っているわ。私はキリカ・ロウラン、よろしく」
「リートです、宜しくお願いします」
「フィルだよ、よろしく」
俺とフィーは偽名で自己紹介するがこのキリカって人は何か武術を学んでいるんだろうか?自然体に見えて隙が無い、フィーもちょっと警戒しているようだ。
「あら、どうかしたのかしら?」
「いえ、その……いきなりで申し訳ないんですがキリカさんって何か武術の心得でもあるんでしょうか?」
「どうしてそう思ったのかしら?」
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