暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2031話
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 天田の仇討ち騒動は、当然のように美鶴を始めとした他の面々にも知られる事になる。
 巌戸台駅に現れた2匹のイレギュラーシャドウは、2匹という敵の多さに若干苦戦したらしいが、それでも普通に倒す事が出来たらしい。
 ……影時間に無断で2人が姿を消した件は、そんなイレギュラーシャドウ2匹を無事に倒す事が出来たという喜びもあって、そこまで強烈に叱られるような事はなかった。
 これが順平辺りがやらかした事であれば、それこそ美鶴に処刑されていた可能性は十分にあるのだが。
 荒垣の場合は、その根の深さを美鶴が知ってるからというのもあるが……やっぱり普段の行いだよな。
 俺がそう言うと、順平は血の涙でも流しそうな表情を浮かべていたが、やがて悲しみを振り払うようにして叫ぶ。

「ともあれ!」

 そんな順平の声に、巌戸台分寮のロビーにいた者の視線が集まる。

「今日のイレギュラーシャドウを倒した事で、正真正銘残りは1匹となったって事は、来月の満月で影時間も解決するって事だ。……ですよね?」
「うむ。その筈だ。皆には色々と迷惑を掛けたが、それもようやく終わる」

 しみじみと美鶴が呟くと、他の者達……特に真田や荒垣の何年も前から影時間に関わってきた面々が感慨深そうにする。

「じゃあ、最後のイレギュラーシャドウを倒したら、皆でパーッとやりましょうよ。ね? ね?」
「ふふっ、それもいいな。何を食べたい?」
「うーん、寿司! やっぱりここは寿司っしょ。焼肉も捨てがたいけど」

 そんな風に話しているのを聞いていると、天田がこっちに近づいてくる。

「アルマーさん、ちょっといいですか?」
「ん? まぁ、別に俺は構わないが……お前の方こそいいのか?」

 仇討ちとして、荒垣を殺す事は止めた天田だったが、それでも荒垣を生かして罪悪感によって苦しめるという、別の意味での仇討ちをしたのだ。
 そういう意味では、心の整理をしっかりと付ける必要があるだろう。
 そう思っての言葉だったが、天田は問題ないと頷き……俺と一緒に、巌戸台分寮の外に出る。
 まだ影時間が終わっていない事もあり、周囲はかなり静かだ。……巌戸台分寮の中で騒いでいる声の方が、うるさいくらいに。

「それで、わざわざ外に呼び出してまで、何の用件だ?」
「はい。その……お礼を言わせて欲しくて」
「……別に、俺に礼を言うような必要はないと思うけどな」
「いえ、アルマーさんのアドバイスがなければ、僕はきっと……」

 そこまで言った天田は、言葉を濁す。
 濁すが……それが何を言いたいのかというのは、想像出来る。
 自分が荒垣を殺していただろう、と。
 その場合は、敵を取るという目的は達成出来たものの、天田の心の中には間違いなくしこりが残っただろう。

「それ
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