ペルソナ3
2031話
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いい。取りあえず俺はお前に礼を言っておきたかっただけだしな」
「礼? 俺にか?」
「ああ。天田の件で色々と動いて貰ったようで悪かったな。正直なところ、俺は天田に殺されるのを覚悟してたんだが。まさか、俺を生かした上で罪悪感に襲わせるなんて真似をするとは思わなかったよ」
ふう、と苦笑を浮かべる荒垣。
「そうだな。俺もイクシールを使った荒垣が生きててくれて、嬉しいよ。お前に使ったイクシールはかなりの高級品だ。それこそ、数億……数十億、場合によっては数兆円の値段がついてもおかしくないくらいに」
「……分かってる。俺に出来る限り、恩返しはさせて貰うよ。あのままだと、天田を置いて俺が死んでいた可能性もあるんだしな」
こうして聞いてると、荒垣ってその外見に似合わず、つくづく世話焼きだよな。
そんな風に思いながら、俺は頷きを返す。
「そうだな。精々恩に着てくれ。荒垣には、後で順平やチドリと一緒に色々と協力して貰う事になるだろうしな」
まず、やっぱり一番やっておきたい事は、どうやればペルソナを召喚出来るようになるのかを解明する事だろう。
チドリはペルソナを召喚する素質がないにも関わらず、強制的にペルソナを召喚するようになった。
その技術を使えば、シャドウミラーの面々でもペルソナを召喚出来るようになる可能性はある。
……まぁ、その場合は制御剤とかが必要となり、その制御剤による副作用を抑える為にイクシールも必要となるのだが。
だが、それは逆に言えば、制御剤とイクシールが揃っていれば、誰にでもペルソナが発現する可能性もあるという事になる。……まぁ、ペルソナがこの世界の出身の人物しか使えないとか、そういう制限があれば、どうしようもないのだが。
例えば、ネギま世界の仮契約。これは、基本的には他の世界の人間は使用出来ない。
その辺りの判定がどうなっているのかは分からないが、ともあれ、その件を試してみる必要があるのは間違いない。
荒垣に言った通り、イクシールは非常に高額だ。だが……高額なだけであるのであれば、異世界間貿易を司っているシャドウミラーにしてみれば、それを入手するのは難しい話ではない。
……後は、本当にペルソナを強制的に発現させても悪影響がないかどうかだな。
もしそれで大丈夫なようなら、シャドウミラーの幹部には全員に習得させておきたい。
まぁ、その辺りは色々と前もって実験をする必要があるだろうけど。
下手に何の実験もしないで試してみて、結果として致命的な副作用の類を残す……などという事になったら、ちょっと洒落にもならないしな。
ともあれ、その辺はホワイトスターと自由に行き来が出来るようになってから考えればいい事だと判断し、俺は荒垣と共に寮の中に戻るのだった。
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