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ロボスの娘で行ってみよう!
第33話 混乱の帝国
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しかしだ、ゼークトの報告にもあるように、あの状態で行けば要塞そのモノが陥落した可能性もある」
「ミサイル艦隊に対する、防備は完璧であったが、敵がまさか平行追撃をしてくるとまでは考えつかなかったのだからな」

エーレンベルクの言葉にベヒトルスハイムが違うという顔をして話しかける。
「ゼークトからだが、平行追撃については、ある士官がその危険性を会議で述べたそうだ」
「なんだと、では司令部は危険性を承知していたという事ではないのか?」

「いや、クライスト大将、ヴァルテンベルク大将共に両者のいがみ合いで、
意見を採り上げなかったそうだ」
「だから、イゼルローン要塞指揮官統合を前から言っているのだが」
「卿とて、それは出来ないと判っておろう」

「そのような意見具申を無視し味方殺しが起こったなら問題だ、
その士官に因果を含めねばならんだろう」

「でその士官の名前は?」
シュタイホフの質問にベヒトルスハイムが苦虫を噛み潰したような顔で話す。
「ラインハルト・フォン・ミューゼル少佐だ」

その言葉にシュタイホフ、エーレンベルクがハットした顔をする。
「そうだ、グリューネワルト伯爵夫人の弟だ」
「皇帝陛下お気に入り寵姫の弟の意見具申を無視した訳か」

「夫人の弟では報告書に載せぬ訳には行くまいし、因果を含める訳にも行くまい。報告書に載せない場合、伯爵夫人から何れ陛下に伝わるやもしれんからな」
「そうなる前に、ミューゼル少佐の功績を報告書にも付けるほうが未だマシと言う事か」
「そう言う事だな」

「しかし味方殺し最大の問題は、叛徒の侵攻が半月も早かった事ではないかな?」
ベヒトルスハイムの言葉にエーレンベルクもシュタイホフ頷く。
「確かに、フェザーンの情報より半月も早かった為に増援艦隊がまともに戦闘できなかったのだからな」
「あのフェザーンの拝金主義者どもめ!態と日時を誤魔化したに違いない!」

「今回の事を聞いて、艦隊からもフェザーンの不義を正せとの意見が上がってきている」
「ふむ、あの黒狐か、奴には少々灸を添えた方が良いのではないか?」
「その辺りは、国務尚書と相談するとしてだ、イゼルローンの損害復旧にどの程度掛かるのだ?」

「工兵隊、建設部、兵站統括部からの試算が来たが、今回の艦艇自らの突撃で第三層までが損害に遭っている為に取りあえず穴だけ塞ぐ応急修理だけでも半年、造修施設、駐留ドックなどを修理するのに、2年は掛かるとの事だ」

「「2年・・・・」」
「修理に懸かる費用で、艦隊の遠征費用など吹っ飛んでしまうな」
「それほどまで酷い状態なのか」

「うむ、第三層まで達した亀裂により流体金属が内部に侵入した為に多くのブロックが使用不能に成っている。まずブロックから流体金属を排除せねばど
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