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「ナツー…帰ったぞ…」
疲れた…非常に疲れた…
警察の事情聴取…長かった…
ったく…自分の力に酔ってるとか漫画じゃあるまいし…
黒雪姫先輩があそこで怒鳴ってくれてなければもっと長引いてたかも…
「お兄ちゃん!今度は何があったの!?」
「おー…ナツ。その件は後だ。メシにしようぜ」
「うん」
カバンを置き、キッチンへ向かう。
冷蔵庫をあけ、冷凍食品を取りだし、レンジへ放り込む。
めちゃくちゃ手抜きな夕食が完成した。
「で…何があったの?」
席に付くなりそう問われた。
「んー…一昨日俺が殴られたって話したよな?」
「うん」
「その犯人が今日保釈されたんだが、包丁持って俺と黒…一つ上の先輩に襲いかかったんだよ」
「大丈夫なの!?」
うん、まぁ、それが普通の反応か…
「ああ、義手に多少傷がついたがさして問題じゃない」
「大問題だよ!」
「大丈夫、そのバカは俺が伸したし、これから短くても十年は出て来れない」
「そっか…まぁ…次そんな事があったら教えてよ…
私がそいつをコロスカラ」
光の宿ってない瞳でそう言いはなったナツに少しだけ恐怖した。
「お、おう…」
と気圧されて返事をした。
夕食に手をつける。
「あ、お兄ちゃん」
「んむ?ふぉーしふぁ?」
「その一つ上の先輩ってさ…お兄ちゃんの彼女?」
ぶふぉっ!
「けっほ!けっほ!けっほ!」
「おー、当たりみたいだね。はい、ティッシュ」
ナツに渡されたティッシュで噴き出してしまった物を拭く。
「いやー…私は嬉しいよ。お兄ちゃんに恋人が出来て」
「お、おう、そうか…」
「あ、そうだ、お兄ちゃん」
「なんだよ…?」
すげー嫌な予感がする…
「ハーレム作ってもいいけど私も入れてね?」
「アホか!」
いやいや!おかしいだろ!
「俺兄!お前妹!」
「わかってるよ。兄妹じゃ結婚出来ないけど一緒に居るには最適なポジションだよ?」
「そうじゃねぇよ!お前…正気?」
「うーん…端から見たら狂気かもね」
「上手くねぇよ」
「ま、それだけだよ」
つか…ハーレムってなんだよ…
「何故にハーレム?」
「うん?私はね、お兄ちゃんが誰かに認めて貰うのが嬉しいの。
お兄ちゃんは私の命と引き換えに腕を無くした…
だから私はこの命をお兄ちゃんの腕として使いたいの」
「そう…か…」
気持ちは嬉しい。
だけど…俺なんかの為に、お前の人生を使うのは…
「ま、お兄ちゃんが何を考えてるかはだいたい判るよ。
でもね、お兄ちゃん。例えお兄ちゃんが嫌って言
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