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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第661話】
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ビーを取り出した。


「にゃん次郎は此方でいぬきちはフリスビーだ。 休みの日はこれで遊ぼうぜ」

「わんっ(フリスビー楽しそうわんっ)」

「ニャニャニャッ(こんな玩具で私は靡かないんだからねっ)」


 玩具を見て喜んでいると思ったヒルトも思わずにっこりと笑顔を溢した。

 イルミナーティ本部、ウィステリア・ミストは書類に目を通していた。


「あぎゃぎゃ、ボス。 報告書の山だな」

「カーマインか。 仕方ないとはいえ、私が目を通さなければならないからな」

「あぎゃ、まあ無理はしねぇようにな。 ……あんたがいなきゃ、俺様は今も救いの無い闇に居たんだからな」

「ふふっ、無理はしないさ。 私は世界を間違った方向に進ませたくないのでな、その為の理想なら、私はこの手を幾らでも汚すことが出来る」


 一通り書類に目を通したウィステリアは椅子から立ち上がると、シャルトルーズはてきぱきと未読と既読の書類に分け、其処から更に必要の無い書類を分ける。


「あぎゃ……シャルトルーズ、手際が良い女は俺様は好きだぜ?」

「え? ありがとう、カーマイン」


 にこっと笑顔を返したシャルトルーズ、カーマインは靡きそうにない彼女を一瞥すると――。


「けっ、そろそろ俺様は寝るぜ。 あんたたちも早く寝ろよ、体に障るぜ?」

「そうだな。 シャルトルーズ、今日はここまでにしておこう」

「わかったよ、ウィステリア」


 そう言って仕事を終えた二人、カーマインは静かに部屋を出ると自身の寝室へと向かう。


「チッ……そういやあの女と長く会ってねぇな」


 伊崎千夏――スコールが拠点としているマンションに暮らす女を思い出したカーマイン、今になって思い出すのは何故か――カーマイン自身わからなかった。

 一方で残されたウィステリアとシャルトルーズ――。


「ね、ねぇウィステリア」

「何かね?」

「あ、あの、ね? ……久しぶりに、ね……? えと、あの……」


 顔を真っ赤にし、胸の前で指を絡ませたシャルトルーズにウィステリアは――。


「フッ……相変わらずエッチだな、シャルトルーズは」

「なぁっ!? ぼ、僕はエッチじゃないよ! う、ウィステリアの方が……」

「ハハッ。 ……そうだな、今夜は寝かせないぞ?」

「……!! よ、よろしくお願いします……」


 顔を赤くしたシャルトルーズ、夜は更けていくのだった。
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