継承のメモリーキューブ
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刀だと跳ね返すどころか斬ってしまうから、やるなら打撃系が向いてるだろう。そもそも魔力弾は球体にしか作れないのだろうか? あるいはコントロールしやすいから球体にしているのであって、弓矢みたいに細長い形状に固定するのは非効率的なのかもしれない。
「離れて見るならきっと面白かったと思うけど、見た目だけとはいえメタボな裸のオッサンが大量に飛んでくるのは精神的によろしくないわねぇ……。当事者としては、あれやっぱキモイから本能的に避けたくなるし」
「だったらシルバーカーテンを解除すればいいだろう。もしくは幻影の姿を変えるとかしてくれ。正直、あれを凌ぐたびに私も気持ち悪さで鳥肌が立っている」
「トーレ姉も嫌がる程っスか。でも攻撃の精度が下がってるおかげで誰も被弾してないし、精神攻撃なら抜群の効果があるって証明されたっスね」
「しかしあの執務官はかなりやり手だから、コントロールに慣れてきてるぞ。後少しすれば普通の魔力弾と同じ精度を取り戻してしまうな」
「面倒くさいわねぇ。イモータルみたいに管理局の魔法を止められれば、魔導師なんて有象無象に成り下がるってのに」
魔法を止める……? そういやウーニウェルシタースは端末でもあるし、これならゾハル・エミュレーターが使えるかもしれない。
早速、ウーニウェルシタースの機械部分とゾハル・エミュレーターをコードで繋げると、何かのデータがインストールされていった。
『Name:シャロン・クレケンスルーナ
アウターヘブン社広報社員
第二次管理局最高評議会議長』
本当に最高評議会の権限を手に入れてる……多分、ゾハル・エミュレーターと繋げたことで私の個人データに登録されたんだ。ってか私、アウターヘブン社だと広報社員だったんだ。まあ、よく考えたら4年間も欠勤、むしろ行方不明か死亡扱いされて当然なのに解雇されてないことの方が驚きかな。
っと、それより魔法を止めるには……。
ヒュンッ!
「危な!? あの人、ヘッドショットを狙えるまで慣れたんだ」
魔力弾をあんな姿に変えられても短時間でコントロールを取り戻すとは、本当にティーダ・ランスターは優秀な人間だ。だからこそ、敵に回すと厄介なんだけど。
「(イクス、魔力を右足に集束できる?)」
『身体強化魔法の応用でなら、すぐにできますよ』
「ならよろしく。クアットロ、シルバーカーテン解除! 今すぐ!」
「はいはい、わかりましたよ〜だ」
雨あられと降ってくるレジアス弾が通常の魔力弾に戻った瞬間、右足を光らせた私は上に向かって一気に飛び上がる。当然、ティーダもこっちを狙って魔力弾を撃ってくる訳だが……両手を広げたポーズで逆さになった私は飛んできた魔力弾に対し、
「シュート!」
右足でサマーソルト
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