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リリなのinボクらの太陽サーガ
継承のメモリーキューブ
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ンク達もそれに続いて逃走を開始。

「くっ……追え、ティーダ!」

「こっちもヘトヘトなんですがねぇ!?」

だがまだ余力があったティーダが追ってきて、逃走を遮るように魔力弾を撃ってきた。しかし、

「うおっ!? 銃弾もレジアス中将だ!? 撃つたびにすごい勢いで海パン一丁で直立姿勢のレジアス中将が飛んでいきやがる! なんだこの吐き気を催すカオスな弾丸!?」

銃口から無数に飛んでくる真顔で海パンな直立姿勢のレジアス弾。チンク達と一緒に撤退している私は、床や瓦礫に頭からザクザクとめり込んでいるレジアスを見る度に笑いをこらえていたせいで腹や肺が痛かった。いや、もう……これからレジアス中将の顔、まともに見れそうにない。次に見た瞬間、これを思い出して笑ってしまいそう。

「クアットロ……お前、少し見ない内にラーン商店街の頭おかしい連中に毒されてないか……?」

「あらあら、あの商店街の人達の素晴らしさを理解できないなんて、哀れですねぇ。彼らは私の感性を高めてくれる珍しい人種ですよ? そりゃあ最初は入信書を大量にねじ込んでくる所とか軽く引きましたけど、色々素晴らしいことを教えてくれたおかげで昔の私と比べて一皮むけた頭脳になれたんですからねぇ」

「一皮むけたって、嫌がらせの達人になっただけじゃないか」

「アハハハハッ!! やっぱ商店街の人達は面白いっス! まさかあのクア姉をアレな方向に汚染してたなんて、もう最高っス!」

なぜだろう? 腹立つ悪党が笑える悪党になった感があるというか、腹黒とエロを混ぜて残念にしたというか、天才と馬鹿を混ぜて有能にしたみたいな意味のわからなさがある。いや、局員のような真面目連中を自分の空気に持ち込むのに最も的確な幻影魔法を使ってるから、味方にすれば心強いけど、敵としてあれを使われるのは勘弁してほしいかな。

「そうだシャロン。この刀、シオンからあんたにって」

「これ、太刀?」

「銘は“ウーニウェルシタース”。失った一本の代わりなのもあるけど、連絡を取れるアームドデバイスとして携帯してほしいって」

「それならありがたく受け取っておくけど、これ民主刀より大きくて重さとかも全然違うから、片手で使うのは無理そうだ。当分は民主刀一本で頑張るよ」

「そ。ま、シャロンが戦わないことに越したことはない」

そう言うなり腰をひねって、レンチメイスで野球のバッターみたくレジアス弾を打ち返すケイオス。力の込め方次第では魔力弾もあんな風に跳ね返せるのか。

「ってことは、魔力には弾力性がある……?」

後で知ったんだが、やりようによっては掴むこともできるらしい。何の対処もしないで当たれば怪我するぐらい硬くて痛いけど、少しでも弾力があるなら今私が考えたこともやれなくはないかな。


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