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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第258話 心に届く想い
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る様に数時間前に見たばかりのユウキとランの白い家も。心の帰る場所。……だから、それを守る事の大切さを、心の安らぐ場所の大切さを、また学んだ。失われてしまいかけた光を、またくみ取ってくれた彼に感謝を浮かべながら。
もし―――あの時、あの日、もっともっと早くに家を売却されてしまって、手の打ちようが無くなってしまったとしても、きっと真の意味では失ったりはしないと思う。入れ物の形ではなく、……自分の祖父母が抱き続けてきたような心や生き方そのものを指す言葉だから。
「――わたし、昔は、お祖父ちゃんの言葉の意味が全部は判らなかった」
『――わたしも、そうだったよ。お姉ちゃん』
アスナの言葉に合せる様に、後ろで一緒にずっと聞いていたレイナも歩み寄る。
隠蔽
(
ハイド
)
のスキルを解くのも忘れて、その眼に涙を浮かべて、頭にずっと浮かぶ情景と、この場の情景をシンクロさせながら。
「でもね、最近になってようやくわかってきた気がするんだ。……切っ掛けは、わたしなんかより、ずっとしっかりしてる自慢の妹……。 レイのおかげ、かもしれないかな。ずっとずっとレイは支えていたから。大切な人を。大好きな人を。その気持ちが本物だから。心から大切に思っていて、心から愛している人だったから。……だから、あの日の結城本家での事がどうしても許せなかったんだって思う」
「っ…………」
初めて、京子の表情が揺らいだ。
確かに、その件に関しては 知らぬ存ぜぬ……と言う訳ではない。自分自身にもそれに関しては責任があるから。増長していた。過剰な期待をと思っていたが、それを笑って乗り越える……どころじゃなく、自分の想定以上。遥か先まで笑って超えていき齎せてくれた。何でも願いをかなえてくれる……それこそ魔法の様に。それを見てしまって……きっと、自分も誘発させてしまう結果に繋がったんだと心の何処かでは自覚をしていた。
「レイはね。一途にずっとずっと支え続けてきた。私達の目から見える彼は、本当に凄い人。偉人かもしれない。でもね、そんな彼も時には蹲って、涙を流して――壊れてしまいそうだった事があった。そんな時も ずっと支えて、抱きしめて、……身体だけでなく、心の中から救おうと頑張ってた。そんな2人をみてたからわたしも、同じ気持ちになれた時が本当に嬉しかった。大切な人が、わたしにも出来たから。心から愛する人が。……だから思ったの。自分達のためだけに走り続けるのが人生じゃない。……誰かの幸せを、自分の幸せだと思えるようなそう言う生き方だってある、って。……だから」
アスナの脳裏に浮かぶのは、笑顔の皆。仲間達とそして愛する人たち。もう……家族と言って良い人たちの姿。
「……わたし、周りの人達皆を笑顔にできるような、そんな生き方をしたい。時には躓いて、苦しくなって、立ち
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