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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第258話 心に届く想い
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を来年度もあの学校に通わせる気はありませんからね。話が終わったら、ちゃんと申請書を書くのよ」
「……はい」
ここで明日奈が頷いた事に、玲奈は少しだけ眉を動かした。
もし―――、これで母が折れず、姉が転校してしまう様な事になれば……。どうすれば良い?
「(……嫌。ぜったい、いや。私は、どうしたら……)」
明日奈の事は信じてる。でも、どうしても母を相手すると不安が押し寄せてくる。どうやったら、心が無い、とさえ言ってしまった程、母とは温度が違い過ぎるから。
「レイ」
「っ……!」
明日奈は玲奈にウインクをした。
――信じて。
そう言わんばかりに。
姉の事は、信じられる。心から信じられる。
母のことが信じられない自分が、何処か悲しいけれど。今、この瞬間だけは――良い。
自分自身は見守るだけ。そして、姉の話が全部終わった後――だ。
「それで、どうすればいいの、これ?」
京子は明日奈と玲奈の心の内や、その覚悟は露知らず、早々に手に取ったアミュスフィアを頭に載せた。ぎこちなに手つきはやはり一度も使用していないのだから仕様がない。
それを見た明日奈は、手早く準備を手伝った。
「電源を入れたら、そのまま自動で接続するから。中に入ったら、私が行くまで待ってて」
京子は軽く頷いた。椅子の背もたれに身体を預けたのを確認して、明日奈はアミュスフィアの右側にあるパワースイッチを押した。ネット通信インジケータが点灯状態になり、大脳接続インジケータが不規則に点滅を始める。すぐに京子の五感がアミュスフィアに、VR世界へと移行するのが判る。ふっと力を抜いたのを確認して、明日奈は移動を開始した。
「レイ。……見ててね。私、頑張るから」
「うん……。うん。見てるよ、お姉ちゃん」
言葉は短く、早々に切り上げた。母をあまり待たせるのは宜しくないから。
明日奈と玲奈はそのまま各自の部屋へと向かい、使い込んだアミュスフィアを頭に載せた。パワースイッチに触れると、目の前に放射状の光が伸びて――2人の意識を現実から切り離した。
場面は――22層の森の家。
隼人、リュウキと一緒に暮らしている玲奈にとってはもう1つの帰るべき家。見慣れた家の居心地は何物にも変えられない感じがするし、もっと此処にいたい――とさえ思ってしまうが、今はそれどころじゃない。
「急がないと――」
これは意図的なものだ。移動すればものの数秒でアスナの家に着くから。
アスナがエリカに変わって、接続をサスペンド状態にしていたから、母は パワースイッチを押すだけで、アスナが意図的に指定した場所から始める事が出来る。
だから、玲奈自身もア
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