第二十五幕:蒸気と舞う虹
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う、あなた!」
直弥「おっと、すまない」
直弥さんの隣で七夏ちゃんがクスクスと笑っている。
時崎「そう言えば、『C11機関車』が初走行という事は、旧線の観光走行も今回のイベントが初めてなのですか?」
直弥「蒸気機関車は初になるね。今までは『DE10』というディーゼル機関車が牽引機だったんだよ」
時崎「なるほど。七夏ちゃんは知ってるの?」
七夏「はい☆ 昔、お父さんと、お母さんと一緒に乗った事があります☆」
時崎「そうか。という事は七夏ちゃん、今回の旧線観光は初めてでは無かったのか・・・」
七夏「初めてです♪」
時崎「えっ!?」
七夏「えっと、柚樹さんとは・・・」
またやられた。七夏ちゃんの倒置法。これは七夏ちゃんのお父さん譲りなのかも知れないな。何とか先回りすることは出来ないだろうか。
時崎「旧線の景色はとても良かったです!」
直弥「観光線として残ってくれるのは嬉しい。旧線には、色々と思い出もあるからね」
凪咲「あなた!」
直弥「おっと、すまない」
凪咲さんは、少し照れているのだろうか? いずれにしても、皆がとても楽しそうにしている。これからもこうであってほしいと望んでしまう。
三人で昼食を済ませる。直弥さんは、この後も午前中と同じスケジュールでイベントを行うらしい。凪咲さんと、七夏ちゃんは午後からは風水に戻る予定だったな。
凪咲「あなた、私はこれで帰るわね」
直弥「ありがとう。凪咲」
七夏「お父さん! 頑張って!」
直弥「ああ! 七夏! では、失礼いたします」
時崎「お疲れ様です!」
七夏「柚樹さんは、もう少しここに居ますか?」
時崎「七夏ちゃんも帰るの?」
七夏「えっと、お買い物をしてから帰ろうかなって思ってます☆」
時崎「そうか」
七夏ちゃんと一緒に帰ろうかと思ったが、せっかくイベント会場に来ているから、もう少し見て回ろうと思った。七夏ちゃんが知らない事が見つけられたらいいなと思っていると
七夏「柚樹さんは、もう少し会場を見て回るといいかもです☆」
時崎「え!?」
・・・心を読まれたみたいで焦る。
七夏「??? どうしたの?」
時崎「え!? いや、なんでもない」
七夏「くすっ☆ 私は何度か来てますけど、柚樹さんは初めてみたいですから、まだ新しい発見があると思います!」
・・・やっぱり、心を読まれているみたいな感覚に陥る。七夏ちゃんは、それだけ俺の考えている事を理解してくれているんだなという事が分かって嬉しい。
時崎「ありがとう。七夏ちゃん! じゃあ、もう少し楽しんでから帰るよ!」
七夏「はいっ☆」
凪咲「七夏!」
七夏「はーい☆」
凪咲「では、柚樹君。失礼いたします」
七夏「柚樹さん! また後で!」
時崎「ああ!」
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