第二十五幕:蒸気と舞う虹
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に撮影できそうだ。俺はそのまま写真機を構えた。丁度その時、大きな音が背後から迫ってきたが、それが何なのかは分かっていたので、そのまま転車台の方に写真機を構えて待つ。「C11機関車」が後退しながら写真のフレーム内に入ってきたと同時に、前を歩く七夏ちゃんと凪咲さんが、立ち止まりこちらへ振り返った所を撮影する!
時崎「よし!」
イベント会場全体と七夏ちゃん、凪咲さん、「C11機関車」とそれを運転する直弥さん全てをこの一枚に納める事が出来た!
七夏「柚樹さーん!」
七夏ちゃんが呼んでくれている。俺にとって嬉しいその表情も一枚撮影しておく。
時崎「ごめん。いい写真撮れたよ!」
七夏「くすっ☆ 良かったです♪」
時刻はお昼前。この後、直弥さんの休憩時間に合わせて一緒にお昼を頂く予定だ。
今朝、直弥さんとお話した場所・・・窓際の休憩所へと向かう。
凪咲「柚樹君、七夏、お疲れ様」
七夏「はい☆」
時崎「お疲れ様です・・・っていうより、とても楽しめました!」
凪咲「そう♪ 良かったわ♪」
時崎「鉄道に関して知らなかった事が沢山ありました!」
七夏「くすっ☆ 柚樹さん!」
時崎「え!?」
七夏「まだ、お父さんとの約束まで時間がありますから、会場内を見てくるといいかもです♪」
時崎「ありがとう。七夏ちゃんは?」
七夏「私は、ここで少しお休みいたします」
時崎「分かったよ。じゃ、少し見てくるよ」
七夏「はい☆」
俺は、会場内をさっと見て回る。やはり一際目立っているのは、本物の列車の展示だろうか。壁に会場内の地図があったので、写真としてメモを残す。他には「列車でGO!」という運転シミュレーターは人気のようで列が出来ていた。これは天美さんなら得意そうだな。
お土産品や即売している所もあるみたいだが、今お土産を買うと手荷物になるから帰る時に寄る事にしようと思った。
七夏ちゃんと凪咲さんの所に戻る。丁度、直弥さんも姿を見せた。
みんな揃った所で、昼食を頂く。お弁当は凪咲さんと七夏ちゃんの手作りだ。
七夏「いただきまーす☆」
凪咲「あなた、お疲れ様♪」
時崎「お疲れ様です!」
直弥「ありがとう! 時崎くん、楽しめたかい?」
時崎「はい! とっても!」
直弥「ずばり、訊くけど好きかね?」
時崎「えっ!?」
あまりにも直球過ぎて焦る。
時崎「あっ! えっと・・・」
直弥「先日、七夏と一緒に踏切を組み立ててくれたから!」
時崎「あっ! 踏切・・・」
直弥「そう! だから鉄道好きかと思ったのだが・・・」
直弥さんの「好き」は「鉄道」の事か・・・。
時崎「ま、まあ、好きか嫌いかで言えば好き・・・ですね」
七夏「くすっ☆」
直弥「そうか! それは頼もしい!」
凪咲「も
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