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翠碧色の虹
第二十五幕:蒸気と舞う虹
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、船が見えます☆」
時崎「え!? どれ?」
七夏「えっと・・・ひゃっ☆」
時崎「わっ! ごめん!」
七夏「・・・・・」

七夏ちゃんの視線に合わせようとして、俺は七夏ちゃんにぴったりくっつく形になってしまっていた。前にも三面鏡の前でこんな事があったけど、今の七夏ちゃんは驚きよりも、少し照れているみたいに見えた。

再び列車はゆっくりと動き出す。流れる景色が突然暗くなる。山沿いを走っているので、旧線と言ってもトンネルはあるが、すぐに明るい景色が戻って来る。

時崎「これは!」
七夏「くすっ☆」
凪咲「あれが新線ね!」

<<時崎「旧線からの景色も見てみたかったです」>>
<<凪咲「見れると思うわ♪」>>

あの時の凪咲さんの言葉・・・本当の意味を理解出来た。

七夏「!? どうしたの? 柚樹さん?」
時崎「え!? いや、なんでもないよ」
七夏「ひゃっ☆」

列車が減速し始める。

時崎「七夏ちゃん、大丈夫!?」
七夏「はい☆」

そのまま列車は速度を落とし続け、こじんまりとした駅に到着した。見た所、無人駅・・・と言うよりも、既に駅としては使われていないようだ。七夏ちゃんのお父さんが駅におりた。

直弥「ご乗車ありがとうございます! 当駅は現在一般のお客様とのご縁はございませんが、運転士の停車訓練としては現役の駅となります。こちらで記念撮影はいかがでしょうか?」

凪咲「私たちも参りましょう!」
七夏「はい☆」

七夏ちゃんのお父さんは、他のお客様に写真撮影を頼まれており、快く応じている。

時崎「七夏ちゃん! 凪咲さん!」

俺も二人を撮影する。

七夏「お父さんっ!」
直弥「七夏!」
凪咲「あなた!」
時崎「すみませーん!」

俺は、七夏ちゃん、凪咲さん、直弥さんの三人が揃った所を撮影した。
七夏ちゃんが俺の写真撮影に笑顔で応えてくれるようになってきている事に、凪咲さんだけでなく、直弥さんも気付いたようだ。

直弥「時崎君も一緒にどうぞ!」
時崎「ありがとうございます!」

俺は写真機を直弥さんに渡す。七夏ちゃん、凪咲さんと一緒に撮影してもらう。

時崎「!? 凪咲さん!?」

凪咲さんは、直弥さんの方へ駆け寄った。

直弥「時崎君!」
時崎「え!?」
七夏「くすっ☆」

七夏ちゃんと二人だけになった所を撮影してもらった。少し恥ずかしい気持ちと、こそばゆさが後から追いついてくる。

凪咲「柚樹君!」
時崎「え!?」
凪咲「私たちもお願い!」
時崎「あ、はいっ!」
直弥「な、凪咲!」
凪咲「あなた!」
直弥「あ、ああ」

俺は直弥さんから写真機を受け取り、凪咲さんと直弥さん二人を撮影した。

七夏「くすっ☆ お母さ
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