暁 〜小説投稿サイト〜
翠碧色の虹
第二十五幕:蒸気と舞う虹
[11/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

今日の七夏ちゃん、弾んでて楽しそうで、とても可愛かった。そしていつもより輝いて幸せそうに見えた事が嬉しい。
これからも、七夏ちゃんが楽しく、幸せに思えるように心掛けたい。俺の求めてる虹は輝く存在だったはずだ。「ふたつの虹」もそうあるべきだと思う。

会場を出て、改めて扇型機関庫を眺める、「C11機関車」もお休みしている様子だ。
他の機関車も眺めてゆくと「DE10」と書かれた機関車もあった。

時崎「これが『DE10』・・・直弥さんが話していた機関車か」

「DE10」をしばらく眺めていると、放送が入り、「C11機関車」が再び動き始めた。イベントプログラムは前回と同じだったが、二度目という事と、七夏ちゃんや凪咲さんの写真撮影を強く意識する必要が無かった為、じっくりと「C11機関車」を見る事が出来た。

<<七夏「柚樹さん!あっち見たりこっち見たり慌しいです☆」>>
<<七夏「柚樹さんは初めてみたいですから、まだ新しい発見があると思います!」>>

時崎「七夏ちゃん・・・それで・・・」

・・・俺は、改めて七夏ちゃんの心遣いに気付かされた。

そして、「C11機関車」が旧線観光へと出発するのを見送った後。放送が再び入り、扇型機関庫から他の蒸気機関車が転車台へと入って来る。

時崎「なるほど」

旧線観光と他の機関車の展示は同時に楽しめない為、午後からも居る方が十分楽しめるという事だと分かった。俺は転車台に入ってきた他の機関車も撮影しておいた。

機関車を撮影していると徐々に逆光になる機会が増えてきた。一通り展示イベントを楽しんでいたら、陽が結構傾いてきたようだ。
あまり暗くならないうちに、風水に戻る事にした。少し前に七夏ちゃんに「あまり帰りが遅くならないように」と話したばかりだ。帰る前に、再び会場内のお土産コーナーに寄る。七夏ちゃんや凪咲さんが喜んでくれそうなお土産がないかなと眺めてゆくと、その中で目を惹くものがあった。

時崎「これはっ!」

今日、七夏ちゃんのお父さんが運転していた「C11機関車」。その鉄道模型が販売されていた。見たところ、七夏ちゃんの家にある鉄道模型と同じ大きさみたいだ。

<<直弥「ちなみに、家にあるのは線路の幅が9ミリの9番、Nゲージと呼ばれていて、国内の鉄道模型としては最も普及しているんだよ」>>

直弥さんの言葉を思い出す。「9ミリの9番、Nゲージ」という規格であればよい訳だ。
俺が、その「C11機関車」の鉄道模型を眺めていると−−−

店員「いらっしゃいませ! ご記念にいかがでしょうか?」
時崎「え!?」
店員「こちらは、本日のイベントで活躍中の『C11機関車』になります!」
時崎「これは、9ミリの9番・・・でしょうか?」
店員「はい! 9ミリのNゲー
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ