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翠碧色の虹
第二十五幕:蒸気と舞う虹
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いつもより早く目が覚めた。昨夜は、早めにお休みしたからだろうか。いつも起こされているのもどうかと思う。せめて今の季節限定ではあるが、蝉の目覚ましで起きれるように意識したい。
コンセントに刺さっている写真機の充電機器を取り外す。今、写真機に入っている電池の残量は十分である事を確認する。
しばらくすると、昨日と同じように一階から話し声が聞こえてきた。俺は、七夏ちゃんが起こしに来てくれる前に一階へ向かう。

七夏「あ、柚樹さん☆ おはようございます☆」
時崎「七夏ちゃん、おはよう!」
七夏「くすっ☆」
凪咲「おはようございます。柚樹君」
時崎「凪咲さん、おはようございます」
直弥「おはようございます。時崎君、今日はよろしく」
時崎「あ、はい! おはようございます!」

突然、現われた直弥さんに、少し動揺してしまう。

七夏「お父さん、鞄!」
直弥「ありがとう! 七夏!」
凪咲「あなた、いってらっしゃいませ。また後で♪」
直弥「ああ。楽しみにしてるよ!」
凪咲「はい♪」
七夏「くすっ☆」
時崎「七夏ちゃん? どうかしたの?」
七夏「えっと、お母さん、とても嬉しそうです☆」
時崎「なるほど☆ 七夏ちゃんも嬉しそうだよ!」
七夏「はい☆ 柚樹さん、朝食の準備できてますので、どうぞです☆」
時崎「七夏ちゃんは?」
七夏「私も、これから頂きます☆」

七夏ちゃんと一緒に朝食を頂く。この後の事を話しながら−−−

七夏「今日も、お天気で良かったです!」
時崎「そうだけど、日差しが強いから、気をつけないと」
七夏「はい☆」

時崎「そう言えば、今日のイベントは初めてなの?」
七夏「えっと、時々あるみたいです」
時崎「そうなんだ。七夏ちゃんは、いつも参加してるの?」
七夏「いえ、私はあまり・・・。でも、今回は、お父さんが運転士さんですから☆」
時崎「なるほど」
七夏「お母さんも、久々かな。お泊まりのお客様が居ると難しいから・・・そう言えば、ここ最近お泊まりのお客様も居ないですから、丁度良かったのかもです☆」
時崎「そ、そうなんだ」
七夏「あ、ごめんなさい。柚樹さん、お客様でした」
時崎「いやいや、今の俺は宿泊代を免除してもらってるから、こっちこそごめん」
七夏「くすっ☆ 柚樹さん居ると楽しいです☆」
時崎「ありがとう」

楽しいと話てくれた七夏ちゃん。その言葉が本心かどうかは分からない。だけど、それを本心に変えてみせる事が、七夏ちゃんや凪咲さん、何より俺にとっても大切な事だ。

七夏「ご馳走様です。柚樹さん、おかわりはいいですか?」
時崎「ありがとう」

七夏ちゃんは、ごはんをお茶碗に少しだけよそってくれた。何度かこのような事があると、どのくらいの量が
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