キムチ料理でホットな一夜に・その3……からのオチ担当無双
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飲み過ぎか。
〜SIDE:上条〜
「では大将、ごちそうさまでした!」
そう言って店を出る。前を歩く加賀姉達も満足そうに笑顔を浮かべている。
「ほんに美味かったのう」
「陸奥さんは帰ったら早速キムチ漬けてみるの?」
「う〜ん……白菜の時期が過ぎちゃってるから、来年の冬ね」
「……加賀姉」
「どうしたの?当麻」
すぐ目の前の加賀姉に声をかける。不意に声をかけられたせいか、加賀姉の顔は不審な物を見るような疑いの眼差しだ。
「あ〜……なんというか、その」
「どうしたの?言いたい事があるならはっきり言いなさい」
「俺も……さ?ケッコンとかどうすりゃいいかまだハッキリ解んないけど、自分なりに考えるから」
「……そう」
酷く、アッサリとした返事だったが、加賀姉の頬に朱が差す。
『いやぁ〜甘酸っぺぇ空気ですなー。こうして隠れてニヤニヤしながらいつまでも眺めてたい気分ですが、お仕事なんでお邪魔しますよ〜……っと』
不意に廊下に響き渡る少女の声に、背筋がゾクッとする。
「誰だ!?」
『目撃者が多いですねぇ……面倒な。「ザ・ワールドッ!」なんつって♪』
カチッ、と何かが填まるような音が響くと、俺の周囲の空間が色を失ってモノクロに変わっていく。そして加賀姉を含め、皆が固まっている。
「おい、加賀姉!?大丈夫なのかよ、オイ!?」
『お〜、流石は幻想殺しと呼ばれるだけありますねぇ。時間を止めた空間の中で動けるとは』
「時間を……止めた?」
『ちょっと待っててくださいね、今そっちに行きますから……』
そんな声が響いてすぐに、廊下の床下からニュッと頭が出てきた……まるで床をすり抜けて来たみたいに。白いセーラー服に白い帽子、更に帽子の上には白い猫。大きな頭に不釣り合いな身体のその少女に、俺は釘付けになっていた。
「ふぅ。ようやく捕まりましたよ、上条当麻さん。いや〜大変だったんですよ?次元の裂け目からこっちの世界に落っこちたって『向こう』の世界の私から連絡を受けて、捜そうにもその右腕に宿った厄介な存在がジャミングのように働いて、探知できなかったんですから」
「は?え?」
何を言ってるんだコイツは。向こうとか何とか……訳が解らない。
「とりあえず、私はあなたの敵ではないです。味方でもありませんけど」
「なら加賀姉達を元に戻せっ!」
「それは出来ません。私の仕事に差し支えますので」
「テメェの都合なんざ知るか!まずはそのふざけた幻想をぶち壊す!」
いつもの通り、右腕でその少女に殴りかかる。どう考えてもコイツは異能の存在。ならこの右腕がその力を打ち消せる……ハズだった。
「ハァ
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