第85話 後始末は自分の手でつけるのが世の中の鉄則 その2
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頼するとあっちゃぁ相当な額を用意して貰う事になるぜ」
「なのは、聞いて頂戴! 今とても大変な事になってるの!」
「人の話聞けやてめぇ!」
どいつもこいつも、何で人の話を聞かない連中が多いんだか。対面の位置で座しているだけに自分の事を無視された事に尚更腹が立つ。
だが、其処で手を挙げてしまえばきっと児童保護なんちゃらってのに引っ掛かってなんやかんやあって色々どうこうと面倒な事になりかねない。
此処はぐっと我慢すべきだと怒る心を腹の奥底へと沈めていく。
「・・・・・・・(ガクガクガクガクガク」
(こいつ・・・本当にこないだフェイトに何されたんだよ?)
銀時のすぐ隣ではなのは(シュテル)が青ざめた顔でフェイトを涙目で見ながら銀時の腕を掴んでブルブルと震えまくっている。
よほど恐ろしい目にあったのは間違いない。
(なぁ、シュテル。一体こないだフェイトに何されたんだよ?)
(実は、この間新八さんの家でお泊りになった際に、私はフェイトさんやはやてさんと床を共にしたのですが・・・その・・・)
(あ〜〜、何となく予想ついたわ―――)
要するに、ひたすらべたべた引っ付かれた挙句そのまま寝付いてしまい、それが引き剥がせずに結局世が明けるまでずっと締め技を食らい続けた訳なんだな。
だが、そうなるとこいつが怯えているのは恐らくフェイトだけではあるまい。
多分だけどこんだけ面倒なイベントが立て続けに起こってるって事は恐らくだが―――
「なのはちゃぁぁぁああああああん!!!」
「ひうぅっ!!!」
案の定と言うか何と言う、勢いよく居間に入って来たのは今度ははやてだった。
フェイトと同じように滝のように涙を流しながらたまたま近くに居たなのは(シュテル)に抱き着き、きつく締めあげ始める。
「は・・・はやてさささん!! ・・・くく、苦し・・・ぅぅぅ・・・」
「なのはちゃん、お願い聞いてぇなぁ―――!」
運が悪いとはこの事を言うんだろうなぁ。
横目で銀時は物凄い腕力で締め上げられるなのは(シュテル)を見ていた。
一体どこにそれだけの力があるのか心底不明ではあるが、とにかく凄まじい力でなのはの腰辺りをガッチリ掴んで両手で締め上げながら必死に哀願しまくっているはやて。
んで、それに対してなのは(シュテル)の方はと言えば突然の出来事+過去に起こった苦手意識が為にまともに動く事すら出来ずなすがまま状態となっている。
徐々に顔色が青く変色し始め口元から泡が吹き出してきている。
こりゃいよいよやばそうだ。
「ちょっとはやて! いい加減なのはから離れなさいよ! 苦しそうじゃない!」
そんな時、意外にも助け船を出したのはフェイトの方だった。
どうやら二人が仲睦まじくしている
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