第85話 後始末は自分の手でつけるのが世の中の鉄則 その2
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面倒に更に輪を掛けて面倒な事になったと銀時は内心毒づいた。
今は只でさえフェイト一人に手古摺ってると言うのに此処に来て更に面倒なシュテルまでやって来て、しかもその面倒を回避する手段も人員も居ない。
つまり、面倒毎を自分自身で解決せねばならない事になる。
ようやくすると超面倒臭い。
「なのは! 私重くないよね? 汚くないよね?」
「ひっ!!―――フェ、フェイトさん・・・い、いいい居たんですか?」
あれ? 今シュテルの奴フェイトの事見て凄い小声で「ひっ!!」って言わなかったか?
しかもフェイトに対して何処か怯え切ったみたいな顔をして震えた子犬みたいに肩を震わせながらその場から動こうとしない。
こいつ、一体この間こいつに何されたんだ?
「お前、なのはに何したんだよ? あいつ、お前の事見て相当ビビりまくってるじゃねぇか?」
「何言ってるのよ! あんたになら一生震えて眠れない夜を送れない怖い思いをさせても何も感じないし寧ろ嬉しい気持ちで一杯になるけど、なのはに対してそんな事をする筈ないじゃない!」
「何で俺限定なんだよ! ってか何だよ一生震えて眠れない夜を送るって!? あれですか、夜のベッドの上で一生震えて眠れないムラムラな夜を送るって事ですかぁ? ガキの癖に背伸びしてますねぇ。でも残念でした。俺はガキンチョには興味ないんだよ! 俺を口説きたかったら後10年年取ってからにしな」
「誰があんた何かとベッドを共にしなきゃなんないのよ! そんなの死んでもお断りよ!」
こちらでも話が脱線しまくってしまった。全く、この世界では話が脱線するのがデフォなのだろうか。
内心そんな事を呟く銀時だった。
「そ、それで・・・一体何の御用なのでしょうか・・・」
遠目から顔を半分だけ覗かせる形でフェイトに用を訪ねるなのは(シュテル)。さっきまでのとはまるで別人のような代わり映えだ。
以前のなのはにはこんな兆候は見られなかったのだが、どうやらシュテルの場合は何もかもが初めてな分フェイトのこの押せ押せな雰囲気に圧倒されてるような気がする。
まぁ、あいつもあいつで面倒臭い部分があるので人の事は言えないっちゃぁ言えないんだけども。
***
「んで、一体何の用だよ?」
一悶着あったものの、とりあえずフェイトを居間へと移し、話を聞く事にした。
例えどんなに憎たらしいガキだったとしても客は客。
しかも以前お世話になったあのアースラ隊に所属しているクロノの義理とは言え妹の位置にいる。
となれば相当な額をせしめても文句は言われまい。かくなる上はベラボウな額を報奨金として頂戴してしまうとしよう。
「言っとくが、家は江戸でも指折りの超一流な万事屋だ。依
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