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駄目親父としっかり娘の珍道中
第85話 後始末は自分の手でつけるのが世の中の鉄則 その2
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。大体イチゴってのは食い物なの。知的生命体でもないし生物兵器でもねぇし、ましてや寄生生物なんて気持ち悪ぃもんじゃねぇってんだよ!」
「確かに、ワクチンは即効性がありますが副作用も懸念されます。ですが、他の方法では時間が掛かり過ぎて手遅れになってしまう危険性があります」
「おい、いい加減人の話聞く努力しろよ。お前は何でそう俺の言ってる事より横道にそれまくる答えを返してくるんだよ」

 正直こいつと一対一で話してても拉致が開かない。幾ら違う答えを述べてもそれすら余裕で通り越えた全く別の答えを頭の中で作り出して行動してしまう。
 こう言う輩を世の人は「KY」って言うのだろうなぁ。
 内心そう思いたくもなった。
 だって面倒臭いんだもんシュテルの相手するのって。
 無駄に頭が良い分変な方向にねじ曲がって行くし、其処に真っすぐ行くかと思ったらまた別の方向に曲がってしまう。
 ぐにゃぐにゃに曲がった末に答えに辿り着くって言う話は世にあるがシュテルの場合はぶれ過ぎかつ曲がり過ぎの上に幾つも答えが枝分かれしまくってる為に全く話が噛み合わせられない。
 はっきり言って素面の状態でもこいつとまともに話し合うのは正直疲労が溜まりまくって仕方ない。
 
 ドンドン、ドンドン!

 そんな時だった。この万事屋唯一の出入り口である入り口の横開きの戸を激しく叩く音がした。
 一瞬お登勢のババアかと思ったがその懸念は違うとすぐに切り捨てた。
 お登勢に家賃を渡したのはつい先週の事。となれば家賃の催促は当然ない。
 ならば新八か神楽では? と言う考えも違う。
 そもそもあいつらならわざわざノックなどする必要がない。普通に戸を開けて入ってくるのが常だ。
 となれば考えられるのはただ一つ。
 第三者、それも此処を万事屋銀ちゃんと知っててわざわざ来ると言う事は依頼客と言う可能性が高い。
 本来ならば依頼客となればとても喜ばしい存在なのだろうが生憎今の銀時にとっては面倒この上ない。
 何しろ一番頼りになるなのはが一番面倒な存在になり果ててしまっている。
 こんなのを依頼客に向かわせたらどんな顛末が起こるかなど考えてたくもない。
 きっと意味もなく理解も出来ない説明を延々とされた挙句憔悴しきった状態で追い返される光景が目に見えてしまう。
 だって現にこいつの説明した事なんて5%ほども頭に入ってないもん。
 あ、因みに5%ってのは100%中5%って意味だから誤解しないように。

「誰でしょうか?」
「新八や神楽ではないだろうし、ババアやキャサリンも来るこたぁねぇとなると。依頼客だろうな」
「まさか、私が対イチゴ星人用のワクチンを作っている事が露見した為に、それを阻止しに来たと言う事でしょうか?」
「いい加減しつこいからそのネタはもう止めろ」

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