姉妹の再会
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シリルside
「ここはギルダーツとカナに任せる。私たちはギルドを!!」
「よし!!」
「はい!!」
「わかりました!!」
強大な魔力を保有しているオーガストとの戦いはギルダーツさんとカナさんが名乗り出てくれた。彼の相手は二人に任せて、俺たちは先へと進んでいく。
「うおおおおおお!!」
その声を聞くよりも早く動いていたのはやはりこの人。それに続こうとした俺たちだったが、俺はある気配を感じて足を止める。
「どうしたの?シリル」
「この魔力・・・」
目の魔水晶を解放してそちらの方角を見据える。するとそこに見覚えのある人物がこちらに歩いてきていることに気が付いた。
「またあったわね、おチビちゃん」
「!!あなたは・・・」
金色の髪をした中性的な印象を与える女性。彼女を見た瞬間、ウェンディは目を見開いた。
「本当に無駄だったのね、あの子のすべてを賭けた戦いは」
俺たちの前にいるのはシェリアが未来の力を使ってまで倒したはずのスプリガン16の一人、戦乙女ディマリア。彼女は震えている天竜を見て歯を見せていた。
「もうあの女もいないことだし、あなたたちを殺すことなど容易いことよ」
そう言って彼女が奥歯をカチッと鳴らしたかと思った瞬間、俺の腕に激痛が走った。
「っ!!」
「シリル!!」
予想外の痛みに腕を抑える。そこからは血が流れてきており、急いで水を出して止血する。
「やっぱり私だけの世界はいいわ。あなたたちは何もできずにやられるしかないのよ」
「私だけの世界?」
その言葉の意味が一瞬わからなかったが、すぐに彼女の魔法を思い出した。ディマリアの魔法は時を止めるアージュ・シール。彼女しか動くことができないその世界で、相手に攻撃を加えることができるってわけか。
「まずいわね・・・」
「もうウルティアさんもいないよ〜!!」
ハルジオンの時は彼女の魔法により時空が歪んだことで現れることができたウルティアさんがウェンディとシェリアの時を動かしてくれたおかげで勝利することができた。しかし、今は彼女が現れることはない。絶対絶命のピンチ・・・なんだろうけど・・・
「ウェンディ、セシリー、シャルル。下がってて」
「「「え?」」」
止血を終えて立ち上がる。俺は目の前で余裕の笑みを浮かべているディマリアを睨み付ける。
「俺がこいつを倒してやる。すぐにな」
そう言った瞬間、彼女の目が鋭くなったのは誰の目から見ても明らかだった。
シリルがディマリアに挑もうとしようとしていたその時、別の場所ではこれまた16の女性魔導士の前に苦戦を強いられている者た
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