姉妹の再会
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「う・・・うそだろ・・・」
信じられないといった表情のナツは、その風にやられて凍らされてしまった。そこに現れたのは、銀髪の眼鏡をかけた青年だった。
「ナツ!!ルーシィ!!ジュビア!!ハッピー!!」
凍らされた仲間たちを心配するグレイ。自身の冷気に負けることのない青年を見てインベルは興味深そうな顔をしていた。
「ほう・・・冷気耐性があるようですね」
「こいつ・・・」
仲間たちを凍らせた要因である青年へと突進するグレイ。彼は両手を合わせて魔法を放とうとしたが、それよりも早く氷の一撃が脇腹へと突き刺さる。
「ぐああああ!!」
建物へと叩き付けられるグレイ。その攻撃が当たった部位は、彼の氷により固まっていた。
インベルは驚いている彼を気にすることもなく手を動かすと、次から次へと氷の塊が彼を襲う。
「私の名はインベル・ユラ。全てを冬に変える者。君ごときの冷気では、私の冬は越せない」
いまだかつて感じたことがない寒さに体を震わせるグレイ。メイビス救出のための大一番が、始まろうとしていた。
「破邪顕正・一天!!」
大地を切り裂く死闘を繰り広げている二人の男。ギルダーツは自らの持つ最高の一撃をオーガストにお見舞いする。
「面白い魔法を使うが・・・」
それは見事にオーガストを捉えた。今までの敵であればそれで葬り去ることができたのだが、今回ばかりはそれは叶わない。
「その程度では私に勝つことはできん」
完全に食らったはずの攻撃。それなのにオーガストの体には傷など一切付いておらず、格の違いを感じさせる。
「何なんだこいつは・・・」
どんな攻撃もモロともしないその力に驚愕を通り越して恐怖を感じてしまう。あまりの圧に一歩後退すると、待ってましたと言わんばかりにオーガストは拳を叩き込んだ。
「ゴハッ!!」
あばらから聞こえてはならない音が聞こえてきた。ギルダーツの口からは赤いものが飛び散り、その場にしゃがみ込んでしまう。
「お父さん!!」
頼れるはずの父が歯が立たない強大な敵。カナはそれを援護しようとカードを放つが、オーガストは冷静に後ろへと下がり攻撃を交わす。
「大丈夫!!ギルダーツ!!」
「だい・・・じょうぶだ・・・」
カナの手を借り立ち上がるギルダーツ。だが、彼の体は既にボロボロ。先のティオスからの攻撃で本来の力を出すには至らなくなっていた。
「親子の愛情・・・この世界のありとあらゆる魔法を修得した私にもわからないものではある。だが、私たちにはもう時間がない。それを知るために君たちと戯れるつもりはないよ」
冷たい目で二人を見下ろすオーガスト。ボロボロの妖精はこの状
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