姉妹の再会
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ちがいた。
「な・・・何なんだこいつは・・・」
「ここまでの相手がいるなんて・・・記憶にないね」
お団子ヘアの少女の前にボロボロになっているのは剣咬の虎最強の6人と呼ばれるオルガ、ルーファスのコンビ。彼らはゴッドセレナとの戦いで激しく消耗していたこともあり、無傷のヨザイネにダメージを負わせることができないでいる。
「ククッ。下界の民ごときが我にダメージを与えることなど不可能。なぜなら私は・・・堕天使なのだから!!」
ギランッと流し目をするヨザイネ。その決めポーズに二人は何もリアクションを取らずになおも戦いを挑んでいく。
「俺たち二人が力を合わせれば・・・一矢報いるくらいはできんじゃねぇの?」
「記憶にはないが・・・それは十分に可能性があるね」
一か八かの賭け・・・二人は魔力を高めていくと、己の全力を目の前の少女へとぶつける。
「記憶造形・・・燃ユル大地ノ業!!」
「雷神の・・・荷電粒子砲!!」
持てる最後の力を使った全身全霊の攻撃。ヨザイネはそれを交わすことができず、直撃した。
「やったか・・・」
「これで倒せないなら・・・その先の記憶はないだろうね」
手応えは十分にあった。しかし、相手が相手なだけに倒せたかどうか判断することはできない。
それでも多少のダメージは与えたと思っていた・・・それなのに・・・
「何度も言わせないで。下界の者が我に傷を付けることは不可能」
砂煙が晴れて現れたのは、致命傷どころか傷一つ付いている気配のないヨザイネの姿だった。
「バカな・・・」
「これでもダメなのか・・・」
敵のあまりの強さに二人は膝から崩れ落ちた。勝てるはずがないという絶望が、戦う意志をも打ち砕いてしまう。
「全てを飲み込む清き水よ、この地の命を全て飲み込め」
そう言うとオルガとルーファスの足元が大きく振動する。そして地面から流れ出した大量の水が、二人の体を飲み込んだ。
「火竜の・・・咆哮!!」
敵兵へと突撃していったナツがブレスを放つ。しかし、それはなぜか瞬く間に凍らされてしまった。
「ぶはっ!!何すんだよグレイ!!」
「俺じゃねぇよ」
後ろにいた青年を睨み付けるナツだったが、彼がそんなことをするはずもなくあっさり否定される。
「つーかこの冷気・・・」
「寒っ!!」
「そんな薄着だからです」ブル
ナツたちを襲う冷たい風。それはどんどん増していき、全員が体を震わせていた。
「燃えろぉ!!」
この状況を打破するためにと周囲に炎を起こすナツ。だったが、その炎は瞬く間に冷気に負けて凍らされてしまった。
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